ユーラシア大陸の広域大気-陸面過程における植生活動の役割
Project/Area Number |
08241210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
鈴木 力英 筑波大学, 地球科学系, 講師 (10241788)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安成 哲三 筑波大学, 地球科学系, 教授 (80115956)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 植生指数 / NDVI / タイガ / シベリア / ツンドラ |
Research Abstract |
シベリアのタイガと呼ばれる寒帯林は南方を乾燥地域や山岳地域によって,北方をツンドラによって挟まれている.本研究ではこのステップ(乾燥地域)-タイガ-ツンドラという植生の南北遷移と気候との関連を広域にわたって調べた.植生データとしては気象衛星NOAAの観測値から計算される「植生指数」の月別値を用いた.植生指数とは葉緑素の光の反射率が近赤外域と可視域とで大きく異なることを利用して,地表の植生の活動度を指標化したものである.また,気候要素としてはCD-ROM"Global Daily Summary"から得られる観測地点における気温と降水量を利用した.まず,タイガ-ステップの植生遷移を見るため,東経75度を中心とする北緯40〜60度の南北トランゼクトを設定した.このトランゼクトでは,タイガからステップ,砂漠へと南下するにつれて年平均植生指数が小さくなっていくが,これに対して年降水量の南北変化が極めて良く対応している.年平均気温との対応は良くなかったことから,タイガ-ステップという植生遷移は降水量の南北変化と密接に関連していることが確かめられた.タイガ-ツンドラの植生遷移を調べるために,東経110度を中心とした北緯60〜75度南北トランゼクトを設定した.このトランゼクトでは,年平均植生指数はタイガからツンドラへと北上するにつれて小さくなるが,この変化に対して気温の南北変化がよく一致しており,タイガ-ツンドラという植生遷移は気温が密接に関連していることをうかがわせる.
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)