Project/Area Number |
08243228
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田中 信夫 名古屋大学, 工学部, 助教授 (40126876)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木塚 徳志 名古屋大学, 工学部, 助手 (10234303)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 傾斜複合膜 / セラミックス / クラスター / Fe-MgO / 磁気的特性 / 電気伝導率 |
Research Abstract |
本研究では超高真空同時蒸着法を用いて、セラミックス(MgO、CaF_2、Al_2O_3)の単結晶マトリックス中に、金属及び半導体クラスターをその体積比、結晶方位、粒径及び形状を傾斜パラメータとして変化させて埋め込んだ新しいタイプの傾斜機能複合膜を作製し、その傾斜性が反映されたマクロ物性及び局所物性の研究を行った。この金属-セラミックス単結晶傾斜複合膜は当研究者の独自のものであり、諸外国でも例を見ない。本複合膜は蒸着量や速度が十分制御できるMBE法と特殊スリットを用いて製膜するため、単結晶でかつ内包のクラスターとして種々の傾斜機能をもつ複合膜材料が実現でき新しい材料創製の研究が期待できる。 本年度は、まず傾斜機能をもった金属-セラミックス複合膜の作製のため超高真空チャンバーを整備し、試験的にAu-MgOおよびFe-MgO傾斜複合膜を作製し、蒸着量傾斜性の電子顕微鏡による評価と、Fe-MgO複合膜の磁性へのこの傾斜性の影響の研究を行った。複合膜の作製と構造の評価については、これまでの研究の蓄積があるためFe-MgO複合膜の磁性変化とその蒸着量傾斜性との関連の解明に成功した。また、副産物としてγ-Feの成長を確認し蒸着量傾斜性との関連での今後の研究の糸口を見つけることができた。平成9年度はもう一つの研究課題である電気的性質と傾斜性の関連を、通常の電気伝導率測定法によるマクロ的アプローチの他に、走査トンネル顕微鏡(STM)を駆使したミクロ的測定も合わせて研究してゆく予定である。
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