Project/Area Number |
08243244
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
一ノ瀬 泉 九州大学, 工学部, 助手 (50243910)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 玲子 九州大学, 工学部, 教務員
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 傾斜機能材料 / 酸化物薄膜 / 多核錯体 / 交互吸着法 / 表面ゾルゲル法 |
Research Abstract |
固体材料の化学的機能の傾斜化には、相レベルの傾斜材料からより微細な組成分布を有する傾斜材料への転換が必要となる。本研究では、多核錯体がそれと反対の電荷を有する固体表面に規則吸着する現象を利用して新規な傾斜機能薄膜を作成することを検討した。 直径1mm程度のヘテロポリ酸や粘土鉱物などの二次元に広がった金属酸化物は、それと反対電荷の高分子電解質と交互に規則的に吸着する。また、水晶発振子を用いた吸着重量の検討ならびにSEM観察から、これらが分子的な平滑さを保ったまま再現性よく積層すること、吸着回数や吸着物質の種類あるいはその順序を選択することで多種多様な積層構造を設計できることが明らかとなった。 多核錯体積層化の第二の手法として、表面ゾルゲル法が見出された。即ち、水酸基を有する固体表面への金属アルコキシドの化学吸着、過剰に物理吸着したアルコキシドの洗浄、表面の加水分解による活性化という一連の操作を繰り返すことで、一定厚みの酸化物超薄膜の逐次積層化が可能となった。この手法は、チタン、アルミニウム、ニオブ、ジルコニウム等の様々な金属アルコキシド化合物に適用でき、組成分布がナノレベルで制御された傾斜機能材料の作成に応用された。本手法は、極めて単純かつ温和なプロセスであるため、従来の手法では実現不可能な有機高分子や生体物質を含んだ新しいタイプの傾斜機能材料への展開が可能である。実際、金属アルコキシドとの交互吸着により、機能性色素や高分子の多様なシーケンス構造が作成可能となった。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)