Project/Area Number |
08245219
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
鈴木 敏夫 新潟大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (80202133)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安東 政義 新潟大学, 工学部, 教授 (40004402)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 中員環エーテル / スズエーテル / ルイス酸 / ヒドロキシエポキシド / 環化反応 / 立体特異的 / 海洋産天然物 |
Research Abstract |
代表的海洋産天然物である、中員環エーテル構造を基本骨格とするモノ環状エーテル化合物群の立体選択的合成を行うために、その基本骨格の立体選択的構築法の開発研究を行った。 最も課題となるのは、如何にα,ω-位の立体化学を制御しエントロピー的に不利な中員環エーテル構造を効率良く合成することであるが、これを達成するためにヒドロキシエポキシドの環化反応を適用することとした。一般的に同反応は、エントロピー的に不利であり渡環反発などの理由から中員環エーテル合成に適用できなかったが、水酸基をスズエーテルとすることによりその求核性を高め、更にルイス酸を添加しエポキシドの活性を行うことによりスムーズに環化反応が進行することを見い出した。また、本反応はexo-モード、S_N2で進行し、環化前駆体の水酸基、エポキシドの立体化学を選ぶことによりα,ω-位の立体化学を制御した中員環エーテル構造を立体特異的に合成することが可能である。実際、本反応を適用し、高収率、かつ高選択的にα,ω-cis-およびα,ω-trans-7、8員環エーテル構造合成に成功した。 また本反応を鍵反応とし、代表的7員環エーテル天然物である(+)-isolaurepinnacinの合成研究を行った。(+)-及び(-)-酒石酸ジエチルから合成したアセチレンフラグメントとエポキシフラグメントのカップリングを行い、環化前駆体であるヒドロキシエポキシドを合成した。この化合物に本反応を適用したところ定量的に目的とする環化生成物を与えた。続いて、側鎖の修飾を行い上記天然物の全合成を達成した。
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