Project/Area Number |
08245221
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松田 勇 名古屋大学, 工学部, 助教授 (80023266)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
|
Keywords | シリルホルミル化 / ロジウム錯体触媒 / 1,6-ヘプタジイン / 環化カルボニル化 / ビシクロ[3.3.O]オクテノン |
Research Abstract |
本年度の研究は、我々が先に見出したアセチレン性三重結合に対する選択的シリルホルミル化を機軸として、その機構の解明および炭素骨格形成における新手法の開発を目的として実施し、比較的順調に計画を伸展することができた。その結果、i)一酸化炭素加圧下に限ってRh_4(CO)_<12>とR_3SiHからRh(CO)_4SiR_3が生成する、ii)生成したRh-Si結合へは炭素-炭素三重結合および一酸化炭素が逐次的に挿入する事実が明らかとなり、シリルホルミル化におけるロジウムの触媒サイクルが明らかになった。この知見を活用し、触媒サイクルの一部を変更するように企図したところ、類似の反応条件でも炭素環骨格形成のための新規反応形式を創出することができた。即ち、Rh錯体触媒存在下で、二分子のアルキン、ヒドロシラン、一酸化炭素から一挙にシクロペンテノン骨格を形成するという反応で、この手法を1,6-ヘプタジイン誘導体に適用すると、鎖状化合物から一挙にビシクロ[3.3.0]オクテノン骨格が形成できる。そこで、ヘテロ元素を含む各種の1,6-ヘプタジイン類に対して詳細に検討した結果、その適用限界を明らかにするとともに、^tBuMe_2SiHを使用すると、環化カルボニル化の収率が最も高くなることを見出した。この環化反応をヒルステンおよびコリオリン骨格合成のための鍵ステップとして利用すべく、4,4-ジメチル-1,6-ヘプタジイン-3-オールを用いて、環化における官能基および立体選択性に関しても検討したところ。ヒドロキシ基の保護および反応条件の選択に関する重要な情報が得られた。
|