ラジカル環化反応を鍵とする多連続不斉中心構造の効率構築法の開発
Project/Area Number |
08245242
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
國枝 武久 熊本大学, 薬学部, 教授 (80012649)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松永 浩文 熊本大学, 薬学部, 助手 (10274713)
石塚 忠男 熊本大学, 薬学部, 助教授 (60176203)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 2-オキサゾロン / ラジカル環化反応 / 2-オキサゾリジノン / 3連続不斉中心 / 2-アミノアルコール / マクロライド / 不斉補助剤 / 光学分割 |
Research Abstract |
今回、抗生物質エキノカンジンやブレオマイシンあるいはシクロスポリンに含まれる3連続不斉中心を有する異常水酸化アミノ酸類を標的化合物として選定し、これらの逆合成から考え、methyl基、benzyloxymethyl基、(E)-2-butenyl基を含むジクロロアシル化アポカンファンカルボン酸類をキラルペンダントグループとした検討を行った。 これらN-アシル-2-オキサゾロン体をRuCl_2(PPh_3)_3触媒存在下ラジカル環化すると、トリハロアセチル基の時と同様、いずれの場合にも二重結合部位に関しては完全な位置及びジアステレオ選択性で付加反応が進行し12員環マクロライド体が好収率で得られた。α位炭素上の立体制御は、4-メトキシ化の後、(TMS)_3SiHによる還元的脱ハロゲン化により91-99%d.e.と高いジアステレオ選択性を実現した。これらの構造はX線結晶解析及びNOEスペクトルデータより決定した。得られた光学活性環化付加体は、LiBH_4-MeOH(1:2)にり還元的に脱アシル化され、ここに3連続不斉中心をもつキラル合成子の立体選択的構築に成功した。 このようにして得られた各種光学活性2-oxazolidinone体は、4位メトキシ基の置換変換を含めてそれぞれの標的化合物に向け、現在その合成を鋭意展開中である。特にbenzyloxymethyl体は、2種のヒドロキシメチル基が保護基により明確に識別されており、3連続不斉中心からなるアミノアルコール系キラル構築材として汎用性高い利用が期待されるものである。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)