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¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Research Abstract |
本研究は,界面活性機能分子の電場界面での分子集合自己組織化を利用して,水溶液系におけるスーパーオキシドイオン(O_2^-)の電解生成と反応解析のための分子修飾電極を開発し,この自己組織化界面の特異な反応場を明らかにすることを目的として行われ,本年度は次の成果を得た。 1.キノリンのメチル及びフェニル誘導体界面活性分子を含む水溶液中に,水銀電極を浸すと電極表面上に“quasi-liquid"な疎水性マトリックス層が形成され,しかも酸素を溶解させ電解還元を行うと,O_2のO_2^-への1電子還元反応が起こることを見い出し,その確証実験を行った。電極上界面活性分子の吸着配向及びマトリックス構造が電極電位とともに変化することをin situ FTIR法,電気二重層容量の測定及びin situ EQCM法により明らかにした。 2.チオフェノール及びその類縁体を金電極表面上に自己組織化した電極を用いることによって,水溶液系でO_2^-を電解生成できることをはじめて見い出し,その確認実験を行った。 3.生体系でのO_2^-の反応場モデルとして,疎水的非プロトン性有機溶媒中で電解生成したO_2^-のジスムテーション(不均化反応)を電気化学法及びパルス電解・ストップトフロー分光法で解明した。 4.ウミホタルルシフェリン誘導体MCLAとO_2^-との特異反応による化学発光現象をin situ電気化学蛍光分光測定法で解析し,この発光現象を抗酸化能の評価に利用できることを明らかにした。
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