Project/Area Number |
08246223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
川上 雄資 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 教授 (80109280)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | スピラン / アレン / 分子不斉 / 光学活性 / らせん / 重縮合 / 排除体積 / コンホメーション |
Research Abstract |
長鎖アルキル鎖をもつイソシアニド誘導体を用いて、1)光学活性モノマーの重合時におけるらせん形成過程、2)不斉触媒により生長反応で形成されるらせん特有の不斉選択を重合化学の観点から検討した。イソシアニドの重合には、ニッケルートリフルオロ酢酸錯体が有効な開始剤であり、リビング的な重合挙動が確認され、また側鎖の光学活性基が不斉選択に大きく影響することが分かった。ポリマーのコンホメーションに関しては今後検討の必要がある。 さらに、アレン、スピランの分子不斉に注目し、重縮合によってこれらユニットを高分子の主鎖に組み込みその液晶性について検討することを目的としてその合成法を検討した。アレン誘導体に関しては、トリメチルシリルエステルを経由したジカルボン酸の新規な合成ルートを確立したが、熱的、化学的安定性に問題があり、今後さらなる検討が必要である。また、スピロペプタンジカルボン酸の重縮合により目的とするポリマーを合成するにはスピロ化合物の光学分割が非常に重要であり、ブルシンを光学分割剤に用いて光学分割した。スピラン誘導体と重縮合させるモノマーとしてアミノ基をもつジオール、ジカルボン酸を合成した。これらを光学活性なスピランジカルボン酸、あるいはジオールと重縮合してポリマーを得る。得られるポリエステル、ポリアミドのアミノ基を四級化することで安定な捩れ構造を保持させる試みも行った。イオン性官能基による分子内相互作用と嵩高い官能基の導入による排除体積の増加によって効果的ならせんの形成、あるいはらせんの誘起が期待される。
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