Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Research Abstract |
本研究は,リビングカチオン重合により,構造が制御された官能基を持つシーケンシャル星型ポリマーの合成法の確立を目指している。本年度は,プロトン酸とハロゲン化金属系開始剤(HX/MXn)により得たビニルエーテル(VE)またはスチレン誘導体のリビングポリマーと少量の二官能性ビニル化合物を反応させるポリマー結合反応において,生成する星型ポリマーの収率および枝の数に影響をおよぼすと予想される因子を検討し,多数の枝を持つ星型ポリマーを高収率で生成する条件を明らかにした。 (i)枝ポリマーの置換基と長さ-イソブチルVE(IBVE)の重合において,枝ポリマーの長さおよび置換基のかさ高さにより,星型ポリマーの枝の数や収率を規制できた。星型ポリマーの枝の数と収率は,枝ポリマーを短くすると増加した。 (ii)モノマーの反応性-IBVEよりかなり反応性の低い2-クロロエチルVEやp-メトキシスチレンからも,条件を選ぶことにより収率よく星型ポリマーが合成できることがわかった。 (iii)二官能性VEの構造-剛直なスペーサーを持ち,枝となるリビングポリマーを構成するモノマーと反応性の近い二重結合を持つ場合,高収率で星型ポリマーが生成することが明らかとなった。 また,ポリマー結合反応は,枝ポリマーが長くなると反応が困難となる。本研究では,ごく短いIBVEのリビングポリマー(10量体以下)と二官能性VEを反応させて得た可溶性のミクロゲルの中心核へ新たにモノマーを加え,中心核よりリビング重合を行うこおにより,ポリマー結合反応に比べて,高収率で長い枝を持つ星型ポリマーを得た。
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