Project/Area Number |
08247212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
田部 道晴 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (80262799)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | シリコン量子ドット / シリコン窒化 / 光電子分光 / 走査トンネル顕微鏡 |
Research Abstract |
Si高密度量子ドットの形成に向けて新たに考案したプロセスの研究を進めた。このプロセスは、Si表面をわずかに真空中熱窒化してSiN核を高密度で形成し、それをマスクとして熱酸化を行う工程からなっており、SOI基板に適用することにより量子ドットを形成するものである。平成8年度は、特に基板表面の原子配列と窒化核形成との関係、および窒化核の熱酸化耐性についてXPS、STMを用いて解析し以下の事実を明らかにした。熱酸化条件としては、基礎実験としての真空中でのエッチングモードでの酸化と、当初の目的に不可欠な電気炉での酸化の2種類の条件を対象とした。 1.(111)面、(100)面のいずれにおいてもSiN核は5Å程度と極めて薄いにもかかわらず、真空中でのエッチングモード酸化に対して優れた耐性(マスク性)を示し、酸化で消費されるSi厚さに応じたSiピラ-が形成される。特に(111)面に対してはピラ-の最上部はSiN特有の原子配列が観察され、酸化後もSiN核が残存している直接的証拠が得られた。 2.窒化後、一旦大気中に取り出し、電気炉で酸化した場合もピラ-が形成されることが判明し、提案したドット形成プロセスの有効性がほぼ実証できた。(なお、電気炉で酸化した試料は、HFで酸化層を除去してからSTMで観察した。) 3.ピラ-のサイズと密度は、SiN核と対応しており、比較的低温領域の600〜650℃での窒化によって数nmのピラ-サイズとピラ-間隔が実現できる。SiN核は、特にステップと7x7位相境界に沿って配列する傾向がある。 これらのプロセスを極薄SOI基板に対して適用し、実際にSiドットアレイを形成するのが、次のステップであり、現在実験中である。これについては、当初の予定よりもやや遅れている。
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