阪神・淡路大震災における木造建物被害の解明と耐震対策
Project/Area Number |
08248116
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
鈴木 祥之 京都大学, 防災研究所, 助教授 (50027281)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 雅英 近畿大学, 理工学部, 講師 (80190891)
鈴木 三四郎 関西大学, 工学部, 専任講師 (40067749)
河村 廣 神戸大学, 工学部, 教授 (70031119)
岩井 哲 京都大学, 防災研究所, 助手 (60184850)
鈴木 有 金沢工業大学, 工学部, 教授 (90027235)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
Fiscal Year 1996: ¥3,800,000 (Direct Cost: ¥3,800,000)
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Keywords | 木構造 / 阪神・淡路大震災 / 耐震性 / 被害分布 / 在来構法 / 都市直下地震 |
Research Abstract |
本研究は、阪神・淡路大震災において、大被害を受けた木造建物の被害原因を解明し、構造的な耐震補強と設計・施工・維持管理に至る耐震対策を導くことを目的として、被害調査、地盤での微動および余震観測、木造住宅の破壊実験および理論解析的な観点から以下のような研究を行った。 1)神戸市長田区や芦屋市などの地域において、観測された地盤常時微動データと余震記録を用いて地盤構造、特に沖積層との関連から地震動を推定し、これらの地域で木造建物の被害率との関係を明らかにした。 2)神戸市東灘区の木造建物約2000棟の全数調査と阪神地域全体にわたる185棟の詳細調査に基づき、建築年代や建築規模の影響を考慮した木造建物の耐震性能を評価した。 3)木造建物の動力学特性は不確定性を有するため、建物用途、規模、建設年代の異なる既存木造建物を対象として常時微動観測を行い、また実在の建物を対象として自由震動実験および破壊実験を実施し、木造建物の復元力特性や動力学特性を評価した。次いで、木造建物の動力学モデルを構成し、地震応答解析を介して被害シミュレーションを行い、これより、建物崩壊のメカニズムを耐震性能を調べた。 5)木造建物の耐震性能を支配する壁や軸組などの構成要素の力学特性を捉えるとともに、木造軸組の補強法の開発と実験による検証を行った。 6)木造家屋被害の要因として、軸組構造部材の腐朽や蟻害が見られ、構造部材の耐力を劣化させたことから、木造家屋の壁体内および床下湿度の変動に関する長期測定等の調査研究から防止対策を計った。 7)既存の木造建物の多くが、伝統的在来構法の木造住宅であるので、地域特有伝統構法の取り上げ、その構法詳細および平面・立体形態を調べ、建築構法・建築計画の側面から木造住宅の耐震性について検討を行った。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)