地盤工学的手法による都市地盤耐震性評価に関する研究
Project/Area Number |
08248226
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
沖村 孝 神戸大学, 都市安全研究センター, 教授 (50031125)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
道奥 康治 神戸大学, 工学部, 助教授 (40127303)
田中 泰雄 神戸大学, 都市安全研究センター, 助教授 (40144597)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥5,000,000 (Direct Cost: ¥5,000,000)
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Keywords | 地理情報システム / 建築構造物 / 被災率 / 地形分類 / 扇状地 / 宅地盛土地盤 / 動的斜面安定解析 |
Research Abstract |
本研究で被災を受けた建築構造物はGISに入力済みである。まず、本研究で購入したGIS入力システムを用いて、19種類の地形単位に区分された縮尺1/10,000の地形分類図をベクター化して入力し、分類された地形単位ごとに被災(全壊)の戸数を求めた。その結果、山地・丘陵地を除いて8〜7万年前の最終氷期以前に堆積した扇状地では被災率は少なく、堆積年代が新しくなるにつれて被災率は大きくなり、6千年前に堆積した扇状地と扇状地性三角州で被災率はもっとも大きくなることが明らかになった。 しかし、この方法では被災を受けなかった建築構造物の数が不明であるため被災率が定義できない。このため次に被災を受けなかった建築構造物のベクター化をGIS入力システムを用いて行った。これにより被災した建築構造物のみならず、全体の建築構造物に対する被災の割合、被災率が定義できる。これを神戸市全域で行うには時間を要するため、面積約2km_2の調査区域を設定し、その中で作業を実施した。一方、点情報で与えられる建築構造物の分布を定量的に表現するためGIS機能を用いてバッファリング化し、被災率の等値線図を求めた。この図に地形分類図をオーバーレイすると、被災率が大きな地形単位は1.5万年前から6千年前に堆積した扇状地、旧河道で、被災率の小さな地形単位は4万年以前に堆積した扇状地で、それ以外の地形単位は被災率が大きな場所から小さな場所まで様々な値が出現したことが明らかになった。 一方、山麓での宅地被害の原因を究明するため反射法地震探査を実施し、盛土と基盤の境界条件を求めるとともに、それぞれのせん断波速度を求めた。その結果を用いて動的斜面安定解析を実施した。その結果、盛土基盤では応答加速度の減衰がみられるものの、盛土では逆に入力加速度の1.5倍以上に増幅することが明らかになった。このために地震時では宅地造成地盤で変状が生じたものと推定された。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)