アネキシン型レクチンの金属イオンによる活性発現と調節
Project/Area Number |
08249211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
松本 勲武 お茶の水女子大学, 理学部・化学科, 教授 (70012664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 京子 お茶の水女子大学, 理学部・化学科, 助手 (80262351)
小川 温子 お茶の水女子大学, 理学部・化学科, 助教授 (90143700)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | アネキシン / レクチン / 亜鉛イオン |
Research Abstract |
アネキシン(AN)はホモロジーが高い繰り返し一次構造を4または8個と、各メンバーに特有なN末端ドメインを持つタンパク質ファミリーであり、共通の性質としてCa^<2+>依存的にリン脂質と結合することが知られている。またANはは両親媒性の分子であり、生体内においては核、細胞質、細胞果粒、細胞膜中、細胞膜上、細胞外など組織や細胞によりある特定の場所に局在する。AN分子の化学に関してはどのような金属イオンと結合し、両親媒性はどのようなコンフォメイション変化に基づくのか、またその生物学的機能に関連して、リン脂質以外の生体内リガンドは何なのか、生体内における局在はどのような機構によるものか等を解明するのが本研究の最終課題である。これまで我々は糖結合能がAN共通の性質であることを示唆する結果を得ている。本年度の研究成果は次の通りである。(1)糖結合活性とリン脂質結合活性発現における2価金属イオンの働き:AN4(糖結合タンパク質p33/41)の糖結合活性をアフィニティークロマトグラフィーで、リン脂質結合活性をリボソームに対する結合試験で調べた。AN4の糖結合活性はCa^<2+>あるいはZn^<2+>の存在下において、リン脂質結合活性はCa^<2+>存在下においてのみ認められた。ヒスチジン残基を化学修飾したAN4はZn^<2+>依存的糖結合能を失った。(2)AN4の亜鉛イオン結合モチーフ:キレートクロマトグラフィーによりAN4がZn^<2+>と直接結合することが示された。ヒスチジン残基の化学修飾によりZn^<2+>と結合しなくなるので、Zn^<2+>が配位するのはAN4の第3繰り返しドメイン中の…HXXH…であることが示唆された。(3)亜鉛イオンにより誘導されるAN4の凝集:Zn^<2+>の存在下においてはAN4が凝集し、沈澱しやすくなる。Zn^<2+>との結合によりAN4が親水性型から疎水性型へとコンフォメイション変化することが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)