DNA修復蛋白質Adaの転写制御スイッチ機構の解明と亜鉛原子の役割
Project/Area Number |
08249216
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
大久保 忠恭 北陸先端科学技術大学院大学, 新素材センター (90272997)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | Ada蛋白質 / DNA修復 / NMR / 金属配位 / 機能スイッチ |
Research Abstract |
大腸菌のDNA修復蛋白質Adaの立体構造と修復機構の関連及び修復系の活性発現と制御の仕組みについて、蛋白質に含まれるZn原子に注目してNMRを用いて研究を行った。分子量16kDaのN末側機能ドメイン(N-ada16k)の分離と大量発現系の構築を行なった。NMR測定に必要な試料を効率的かつ経済的に得ることができる大量発現系構築の際の諸問題を検討解決し、M9最小培地で収量20mg/Lの系を構築した。N-ada16kはCys69がメチル化されると転写制御因子として働くので、反応条件の検討によりCys69が選択的にメチル化されたme-C69 N-ada16kを調整した。この系を用いて蛋白質を^<13>C,^<15>N安定同位体ラベルしNMRシグナルの帰属と2次構造の同定を行ないN末70残基はβシートを中心としたコンパクトな構造を形成していること及びLeu102からThr123がヘリックス-ターン-ヘリックス構造を形成していることが分かった。培養条件の工夫によりN-ada16kに含まれるZn原子を^<113>Cd原子に置き換えた。^<113>CdNMRを用いた配位状態と配位子の解析により、Cys69のメチル化によりZn原子の配位子が変化しないこと及び4個の配位子の一つはメチル基を受け取るCys69のチオール基であることが明らかとなった。以上の結果よりN-ada16kの機能スイッチ機構のモデルを提案した。さらに、me-C69 N-ada16kとDNA複合体の溶液中における立体構造決定を進めており、Adaの修復系の活性発現と制御の仕組みについて分子レベルでの詳細な解明を行っている。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)