アデノシルコバラミンの補酵素活性の発現と維持に関わる蛋白質の機能解析
Project/Area Number |
08249226
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
虎谷 哲夫 岡山大学, 工学部, 教授 (70026318)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山西 守 岡山大学, 工学部, 助手 (30240063)
飛松 孝正 岡山大学, 工学部, 講師 (30188768)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | ビタミンB_<12>補酵素 / アデノシルコバラミン / ラジカル / 電子常磁性共鳴 / 自殺不活性化 / ジオールデヒドラーゼ / グリセロールデヒドラーゼ / 遺伝子クローン化 |
Research Abstract |
1.基質による酵素反応中の不活性化の電子常磁性共鳴(EPR)を用いた解析 アデノシルコバラミン(ビタミンB_<12>補酵素)関与ジオールデヒドラーゼ(DD)の基質による酵素反応中の不活性化とEPRスペクトルとの関係を調べた。反応開始直後のスペクトルには、基質として用いた1,2-prooandiol、1,2-ethanediol、meso-2,3-butanediol、glycerolのいずれにおいても、cob(II)alaminのCo(II)由来の幅広いシグナルと、有機ラジカル由来の2重線がみられた。この2重線はCo(II)上の不対電子とのスピン-スピン結合によるもので、結合定数はこの順に減少した。一方、不活性化速度定数はこの順に増大した。結合定数は両スピン間の距離が長いほど減少することから、反応中の有機ラジカルとCo(II)には至適な距離があり、これよりも遠くなるほど酵素反応中のラジカル中間体の制御が困難となり、不活性化が起こり易くなることが示唆された。 2.アデノシルコバラミン関与グリセロールデヒドラーゼ(GD)遺伝子のクローニングと塩基配列の解析および大量発現 GDとDDとは、アデノシルコバラミンへの親和性や基質特異性などが異なるアイソザイムである。DDのみならず、GDについても作用機作を分子レベルで解明する目的で、Klebsiella pneumoniae GD遺伝子をKlebsiella oxytoca DD遺伝子とのクロスハイブリッド形成により単離し,大腸菌で大量発現させた。組換え体には親菌の14倍の酵素活性が認められた。得られた酵素は,諸性質が親菌のGDと一致し,61K(α),22K(β),16K(γ)のサブユニットから成ることが示された。塩基配列の解析により、3つの遺伝子(gldA,gldB,gldC)が連続して存在し,それぞれ,分子量60,659(α),21,355(β),16,104(γ)のポリペプチドをコードしていることが明らかとなった。塩基配列から推定されたアミノ酸配列はDDの対応するサブユニットと高い相同性を示した。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)