金属イオン-非イオン界面活性剤によるRNAの位置特異的切断反応
Project/Area Number |
08249236
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
高久 洋 千葉工業大学, 工学部, 教授 (50101267)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高井 和幸 千葉工業大学, 工学部, 講師 (40260848)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | マグネシウムイオン / 非イオン界面活性剤 / RNAの位置特異的切断反応 / ピリミジン-アデニン / 2'、3'-環状リン酸 / 5'-OH RNA |
Research Abstract |
一般にRNA酵素はRNA分子が金属イオンと複合体を形成し、基質となるRNAを位置特異的に切断反応をすることが知られている。最近我々はRNA酵素とは全く異なる新しいタイプの位置特異的RNAの切断反応を見い出した。この切断反応系は一価のカチオンまたは二価の金属のイオンと非イオン界面活性剤を要求する。そして、そのRNAの切断部位はU-A、C-A間で起り、切断末端は2'、3'-cyclic phosphateと5'-OHを有するRNA断片である。本研究ではRNAの位置特異的切断反応に要求される切断要素を検討するために、切断部位のアデニン塩基とピリミジン塩基を修飾塩基に変換させた変異RNAを構築し、それを用いて切断反応を試みた。すなわち、DAP、G、I、m6A、(m6)2A、Tu、2-AP、br8A、dAをAのかわりに導入し、切断反応を試みたところ、dA、A、Tuらに切断反応が認められた。このことからアデノシン6位のアミノ基が切断反応に必須であることが明らかとなった。しかし、アデノシンの2'-OHはこの切断反応には要求されることがないことから、RNA酵素とは異なる切断メカニズムによりその切断反応が進行しているものと思われる。 また、特に興味ある事実としては、切断部位に導入したbr8Aが切断反応を阻害することから、RNAの切断部位のアデノシンはanti型構造が要求されることが明らかとなった。 さらに、ピリミジン-A切断部位のピリミジンC、Uの代わりに5br-U、ψ、5-mC、5-brCを導入した切断反応を試みたところ、U、Cより5brC、5-mC、5-brCは切断活性が低下した。一方、ψではほとんど切断活性は見られなかった。この結果から本切断活性に立体的に障害を与える基を有するピリミジン塩基は、その活性を低下させることが明らかとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)