Project/Area Number |
08249244
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
伊藤 繁 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助教授 (40108634)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 光合成 / 電子移動 / 反応中心 / クロロフィル |
Research Abstract |
多種の反応(色素)分子と膜貫通型タンパク質からできた複合体である生体光合成の反応中心内では、複数の金属原子と有機分子がペプチド構造と相互作用して分子間距離・配向が決定される。構造により反応経路が決定され、各反応分子のエネルギーレベルが調節され、電子のドナー側からアクセプター側まで電荷がズム-ズに流れるように設計されている.この中での電荷の生成・消失にともなう誘電緩和の制御の原理を検討した.このために、活性金属原子と高秩序媒体であるタンパク質との相互作用と、電子移動反応の制御機構を生体光合成反応の特徴である多段階の電子移動反応系を利用して検討した.【1】4Fe-4Sクラスターを保持する植物の光化学系1反応中心タンパク内部の電子受容体フィロキノン(2methyl-3phyty1-1,4naphthoquinone)を除去した後、人工分子を再導入し、人工反応中心を作成した.この内部での光励起電子移動を解析し、(1)タンパク質により反応分子のエネルギーレベルの調節機構と、(2)電子移動反応における再配置エネルギーを解析し、反応分子と溶媒としてのペプチドの構造と誘電緩和の相関を実験・理論両面から検討した.【2】光化学系1の始原型で、やはり4Fe-4Sクラスターをもつホモダイマー型の緑色細菌の反応中心でも研究を進め、電子移動経路の最適化機構、及び、反応の高効率化機構を検討した.これら二種の反応系の比較から、生体長距離電子移動システムにおけるミクロ反応環境の構築原理を解析した.
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