Project/Area Number |
08250215
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
梅園 和彦 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教授 (50183752)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 核内レセプター / レチノイン酸レセプター / 転写介在因子 / コアクチベータ- / コリプレッサー / レチノイドメレセプター |
Research Abstract |
動物初期胚で発現している核内レセプター群に注目して、転写制御におけるレセプター間、レセプター・介在因子間の相互作用について解析を試みた。培養細胞系でのtwo hybrid assay実験系を用いて、RAR-RXR,VDR-RXRヘテロ2量体形成におけるリガンド結合の効果と、コリプレッサーSMRT、コアクチベータ-SRC-1とこれら核内レセプターの相互作用を解析し、以下の結果を得た。1、RAR-RXR複合体はRARのリガンド結合に依存した転写活性化を示す、2、リガンドフリーのRARがSMRTと強く結合しているとRXRのリガンド応答能が抑制される、3、3種のRARアイソフォームのうち、RARβは細胞核内ではSMRTに結合できない、4、VDR-RXR複合体では、VDRに依存した転写活性化を示すが、RXRのリガンド結合はこの複合体を解離させる、5、RAR,RXRによる転写の活性化はSRC-1への結合を伴うが、VDRはSRC-1に対して全く結合しない。6、神経発生に重要と考えられる核内レセプターTlxの場合には、リガンドを要求せずにOtx-1,Chx10,NeuroDなどの転写を誘導できることを見いだした。そこで、Tlxに結合する因子を探索したところ、RARの介在因子として報告されているRIP140を得た。 以上、核内レセプターのリガンド結合による転写活性化について、介在因子との相互作用モードを合成アゴニスト・アンタゴニストをプローブとしたアッセイ系によって確立した。この系は、新たな合成化合物の活性評価にも有用である。また、Tlxの場合には、リガンド非依存的にRIP140などの介在因子と結合できることも明らかとなりつつあり、介在因子を介した核内レセプターネットワークにおけるクロストークの重要性が指摘できる。
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