Project/Area Number |
08252202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
斉藤 隆 千葉大学, 医学部, 教授 (50205655)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | Jak3 / 遺伝子欠損マウス / 重症免疫不全症 / ネガティブ選択 / 増殖シグナル / トランスジェニック / C57BL / 6 ES細胞 / 不応答状態 |
Research Abstract |
IL-2、IL-4、IL-7などのサイトカイン受容体のγ鎖と会合して、増殖シグナルを伝達するJak3の欠損マウスを、129及びC57BL/6由来の二種類のES細胞株を用いて樹立した。129ES細胞はinjection方式で、C57BL/6ES細胞では凝集法にて作製した。両方のJAK3欠損マウスにおいてもリンパ球特異的な分化障害を示し、T細胞の減少、B細胞の欠損を伴い、重症免疫不全症の状況を示した。ヒトXSCIDでは正常数のB細胞が存在し、これとは異なることを示した。Jak3欠損マウスの胸腺細胞、及び末消T細胞のTCRレパートリーの解析より、このマウスでは自己反応性T細胞を除去することができず、ネガティブ選択にJak3が重要であることが判明した。また、末消T細胞は全てがT細胞が活性化されると現れるマーカーが発現し、活性化状態であり、抗原等による刺激には全く反応しない不応答状態にあった。これらから、Jak3は増殖シグナルのみならず、T細胞の選択や活性化にも関与していることを明らかにし、常染色体性劣性重症免疫不全症では増殖シグナルの欠損に伴う不全のみでなく、末消T細胞の機能不全のあることも示唆された。Jak3欠損による不全状態を回復させるために、Wild-typeとキナーゼ欠失変異Jak3の両者のトランスジェニックを作製した。変異Jak3発現トランスジェニックマウスでもT細胞分化等に大きな変化はなかった。そこで現在、これらのマウスとJak3欠損マウスとを交配することによって変異Jak3の機能を明らかにする予定である。
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