植物の形態構築と細胞骨格の遺伝制御機構に関する解析
Project/Area Number |
08253203
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
塚谷 裕一 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (90260512)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | 葉形態形成 / 発生遺伝学 / 微小管 / 葉 / アラビドプシス / シロイヌナズナ / 細胞骨格 |
Research Abstract |
葉の発生の遺伝学的な制御機構を理解することは、植物の形の理解、ひいては植物における生物多様化の仕組みを理解する上でも必須である(Tsukaya,1995a,b)。しかし双子葉植物では、葉の発生の際、細胞分裂と細胞伸長とが同時かつ同所的に起こるため、時間軸と空間軸とのみを頼りとする解剖学では解析が困難であった。本研究はそこで、葉の発生の研究に細胞レベルでの発生遺伝学的手法を導入することで、解析を進めてきた(Tsukaya,1995a)。その結果まず本年度までに、rotundifolia3(rot3)変異体とangustifolia(an)変異体との解析から、アラビドプシスの葉の全形は、細胞レベルでの極性伸長を通じて、縦方向と横方向との二方向独立に制御を受けていることが明らかになった(Tsuge et al.1996)。そこで本年度は、細胞表層微小管の葉細胞内の配向を観察した結果、rot3変異体においては異常が認められなかったが、an変異体においては、その変異形質と細胞表層微小管の配向の異常とが一致することが判明した。AN遺伝子はしたがって、葉の細胞表層微小管の配向制御に関与している可能性が高い。 またこれらとは別に、細胞の伸長と分裂と両方を制御する因子の欠損と思われる変異体、lan1変異体の特徴付け(Kim et al.,submitted)、また葉の形状に著しい変形を起こすas1変異体の解析(Tsukaya et al.,submitted)をすすめた。いっぽうアラビドプシスの子葉の特性(Tsukaya et al.1994)を活かし、子葉の変異体のスクリーニングを行なったところ、完全に子葉に特異的な変異体は見いだせなかった。唯一候補となったleafy cotyledon1(lec1)変異体を含めての、遺伝学的解析の結果、子葉と本葉とは同一種の器官であり、ある程度共通の遺伝的制御系のもとにあることが推察された(Tsukaya et al.in prep.)。さらに、以上の解析を通じてその存在が明らかとなった遺伝子本体の解明を目指し、T-DNAタグラインからの葉形態形成関連遺伝子の単離を試みている。なお、本研究は本年度日本植物学会奨励賞および日本植物形態学会奨励賞を受賞した。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)