ツメガエル神経形成期に発現するレチノイン酸、アクチビン応答遺伝子の解析
Project/Area Number |
08254227
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
桃井 隆 国立精神神経センター, 神経研究所・疾病第5部・5部室長 (40143507)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | P19EC / レチノイン酸 / 神経分化 / Shh / PTC |
Research Abstract |
P19EC細胞は、レチノイン酸により神経細胞へと分化することが知られている。本研究では、P19EC細胞のレチノイン酸処理による神経分化過程に特異的に発現してくる遺伝子を、Differential hybridizationの手法を用いて分離することを試み、数多くの神経特異的と思われるクローンを得てきた。このうちP19RA175は、特に後根神経節(以下DRG)および神経管内のモーターニューロンの部分に強く発現していた。また、この時期の頭部は、中枢神経系での発現は、ほとんど見られないか非常に弱いが、三叉神経節など顔面の感覚性神経節にも強い発現が見られた。発生が進むにしたがって、DRGおよびモーターニューロンでの発現は弱まり、16.5日胚では、神経管における発現は、モーターニューロンに限定されたものではなく、灰白質全体に見られた。またP19RA175は、神経系以外の上皮性の組織にも発現しており、12.5日・16.5日胚の目において、網膜感覚層や水晶体上皮で発現が見られた。12.5日胚の頭部においては、nasal epitheliumやdental laminaでも発現が見られ、歯の発生過程においては、16.5日胚でも切歯および臼歯のエナメル上皮に発現が見られた。このほかにも消化管や肺の上皮や毛胞上皮などにも発現が見られた。上皮性組織の発生過程において、上皮一間充織の相互作用に何らかの役割をはたしている可能性が示唆された。脳におけるShhおよびPatchedとRA175の発現を比較すると、中脳の腹側領域にShhの強い発現が見られ、その背側の部分に隣接してPatchedが発現していた。RA175は、Shhの発現域の側方でShhの発現が見られない部分に発現していた。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)