Project/Area Number |
08255205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
奥脇 昭嗣 東北大学, 工学部, 教授 (70005320)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 敏明 東北大学, 工学部, 助手 (30241532)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 廃プラスチック / ケミカルリサイクリング / ポリ塩化ビニル / ダイオキシン / 脱塩化水素 |
Research Abstract |
PVC粉末(粒径0.1mm)3gを電気炉内の石英反応管中でで200℃、7時間脱塩化水素した試料(脱塩化水素率81.56%、DH-PVC)と、硬質塩ビ及び軟質塩ビのペレット(3φ×3mm)3gを試料に用い、テフロン内張りの300mlオートクレーブに試料と15mol NaOH/kg 50mlを仕込み、250℃、酸素圧5MPaで5時間酸素酸化した。500mlに希釈したベンゼンカルボン酸類の反応生成液を50ml分取し、MEKで抽出した後、これをメチルエステル化しGCで定量し、以下の結果を得た. 本反応における主な酸化生成物はシュウ酸、ベンゼンカルボン酸類(BCAs)を主とする水可溶芳香族酸(WSAA)とCO_2であった。軟質塩ビではシュウ酸収率が低かったがWSAA収率が高かった。これは可塑剤フタル酸ジイソノニルアルコール(DINP)の加水分解によってフタル酸が生成したためである。予め熱分解による脱塩化水素処理を行った場合(DH-PVC)、BCAsの全収率は26.14C%と高く、トリメリット酸、テトラカルボン酸、フタル酸の収率が高かった。これは熱分解による脱塩化水素処理により、直接酸化の場合と比べてDH-PVCの構造中に芳香環が多く形成されるためと考えられる。さらに各塩ビ材料のガスクロマトグラムを比較すると、DH-PVCのものにはBCAs以外に芳香環由来のものと思われる小さなピークが多数認められた。これらは多環カルボン酸などの水可溶芳香族酸であると考えられる。また、このことから、DH-PVCの液相酸素酸化生成物には、ダイオキシンなどの含塩素化合物の生成が懸念されるが、分析の結果、それは全く認められなかった。
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