Project/Area Number |
08255206
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山本 和生 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20093536)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
布柴 達男 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10270802)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 太陽紫外線 / ピリミジン2量体 / 6-4付加体 / 光回復酵素遺伝子 / シロイヌナズナ / gst融合タンパク質 / FAD結合タンパク質 / 紫外線耐性植物 |
Research Abstract |
太陽紫外線は、染色体DNAにピリミジン2量体や6-4付加体を作り、致死や突然変異を引き起こす。植物の紫外線耐性を確立するために、これら紫外線のDNA損傷を修復する酵素遺伝子をクローニングすることを計画した。種々の生物からいままで得られている、ピリミジン2量体特異的光回復酵素遺伝子のアミノ酸配列、6-4付加体特異的光回復酵素遺伝子のアミノ酸配列を基にPCRのためのプライマーを作成した。このプライマーを用い、シロイヌナズナcDNAライブラリーをPCR増幅し、6-4光回復酵素をコードする遺伝子をクローニングした。得られたアミノ酸配列は、ショウジョウバエの遺伝子と60%以上の高い相同性を示した。gst融合タンパク質として精製したものは、6-4付加体に特異的に結合し、白色光照射で、6-4付加体を開裂した。gst融合タンパク質の吸収は、380nmと450nmにあり、典型的なFAD結合タンパク質の性質を示した。最後に、gst融合遺伝子を光回復を完全に無くした大腸菌に入れてやり、紫外線による致死作用に対する光回復効果を見たところ、致死作用の約10%近くを回復させた。単位当たりの紫外線では、その約10%は6-4付加体、90%はピリミジン2量体であることが知られている。即ち、シロイヌナズナ6-4光回復酵素遺伝子は、gst融合タンパク質として大腸菌内で発現し、大腸菌DNA中に出来た紫外線損傷のうち、6-4付加体のみを修復したことがわかる。植物から6-4光回復酵素をクローニングしたのは、世界で最初の例である。現在は、この遺伝子を植物体内で高発現させるための試みを始めているところである。 同様の試みをイネcDNAに対しても試み、6-4付加体及びピリミジン2量体光回復酵素遺伝子の配列と高い相同性を持つDNA断片を得た。今後は、イネについても、遺伝子全長をクローニングし、その性質を明らかにすると共に、紫外線耐性を植物に付与する試みを成功させたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)