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植物の難溶性リン酸塩溶解物質分泌機構の遺伝子解析と低リン酸ストレス耐性植物の育成

Research Project

Project/Area Number 08255248
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas

Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionNihon University

Principal Investigator

長谷川 功  日本大学, 生物資源科学部, 助教授 (40218441)

Project Period (FY) 1996
Project Status Completed (Fiscal Year 1996)
Budget Amount *help
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Keywordsレタス / リン酸欠乏 / 根の応答機構 / H^+放出 / pHの低下 / 酸性ホスファターゼ分泌 / 難溶性リン酸塩 / リン酸鉄溶解物質の分泌
Research Abstract

環境の悪化にともない土壌の不良化が進行する中で、人口に見合う食糧を持続的に供給するためには、あるいは減少する緑地を回復させるためには、不良〜貧栄養土壌でも十分に生育可能な、すなわちストレス耐性植物を育成することが有効な手段の一つである。世界の農耕地の40%は酸性土壌といわれ、そこでは可溶化したAlによって作物の生育が阻害されると共に、Alとリン酸が結合して不溶化し植物はリン酸欠乏となる。
一方、地球上に極在するリン鉱石資源は、その推定採掘可能量はあと数十年であるといわれ、21世紀には食糧生産に必要なリン酸肥料の不足が余儀なくされている。予測される21世紀の地球環境では、食糧生産のためのリン酸は、既耕地ではこれまでの施肥によって土壌中に蓄積された固定リン酸(Al塩やFe塩)を可溶化・吸収できる植物を育成することや、あるいはリン酸施肥量を極少量としても高度に吸収利用可能な植物、即ち低リン酸ストレス耐性植物の育成が重要な対策となる。
本研究では、7科20種類の植物について、難溶性のリン酸鉄(III)の植物による利用について検討したその結果、レタス(Lactuca sativa)が最も顕著であった。そこで、レタスのリン酸欠乏にともなう根の生理的応答について検討した結果、H^+を放出し根圏を酸性化すると共に、Acid phosphataseを分泌することや、リン酸鉄(III)を溶解する物質を分泌することを見出した。これらのことは、レタスによるリン酸欠乏時のリン酸獲得機構が、根圏を酸性化してAcid phosphatase活性を維持し有機態リン酸の無機化を促す一方で、リン酸鉄(III)の可溶化を図るなど、土壌中に存在する種々の難溶性リン酸塩に対し、それぞれを可溶化させるために複数の応答機構が同時に誘導される多様な機構であることを意味している。こうした応答機構のうち、まず、リン酸鉄(III)を溶解する物質の構造の解明について検討した。レタスのリン酸欠乏栽培した水耕残液から吸着樹脂を用いて根分泌物を補集し、それをTLCで分画したところ5つに分画され、その内の2画分がリン酸鉄(III)をよく溶解した。現在、これらの構造解析を行っている。

Report

(1 results)
  • 1996 Annual Research Report

URL: 

Published: 1996-04-01   Modified: 2016-04-21  

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