脳神経細胞の生存・機能維持におけるコレシストキニン-B受容体の役割
Project/Area Number |
08256225
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
千原 和夫 神戸大学, 医学部, 教授 (00107955)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 光宏 神戸大学, 医学部, 日本学術振興会特別研
苅田 典生 神戸大学, 医学部・附属病院, 助手 (70252765)
松井 利充 神戸大学, 医学部・附属病院, 講師 (10219371)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | コレシストキニン / ガストリン / 受容体 / ノックアウトマウス / 中枢神経系 / 細胞増殖 |
Research Abstract |
中枢神経系のコレシストキニン(CCK)は食欲、不安や自発運動などの高次機能や下垂体機能調節やモルヒネ耐性への関与、ドパミン系の神経伝達を調節することなども示唆されているがその詳細は明らかでない。私達は、遺伝子クローニングにより大脳CCK-B受容体(CCKBR)が胃ガストリン受容体と同一のG蛋白共役型受容体であり、そのリガンド依存性増殖増殖能を世界で初めて明らかにした。また、CCKBRは神経栄養因子などのチロシンキナーゼ型受容体よりの細胞内情報伝達系とクロストークし細胞骨格蛋白の制御にも関与していることも報告した。これらの細胞生物学的機能が中枢神経細胞の生理的機能にどのような意義をもつか、個体レベルで解析してゆく系を確立することを目的としてCCKBR遺伝子欠損マウスの作成した。ホモ変異マウスには発生異常や外表奇形は見られないが、高ガストリン血症や胃酸基礎分泌の低下のみならず、胃粘膜細胞の著明な発育障害が見られ、ヒスチジン脱炭酸酵素、クロモグラニンAなどの遺伝子発現の著しい抑制が確認された。すなわち、CCKBR発現細胞の個体における生理的な細胞増殖に本受容体がたいへん重要な役割を果たしていることが証明された。中枢神経系においてはCCKBRは、大脳皮質の錯体細胞に最も強く発現し、その他嗅球、梨状葉、扁桃、線状体、視床、視床下部や橋などにも領域特異的な発現が認められる。しかしこれらの領域の神経細胞の形態異常は認められず、中枢神経系においてもCCKBR欠損にともなうCCK-A受容体発現への影響は確認されず、両者の受容体発現には代償的な調節機構が存在しないことが明らかとなった。CCKBR遺伝子欠損マウスの解析は、CCK-A受容体を介さないCCKBR機能の代償機構の存在をはじめとして、本受容体の中枢神経系における生理的機能の解明に極めて有用であると期待される。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)