神経系におけるストレス蛋白質(αβクリスタリンとhsp27)の応答と生理的役割
Project/Area Number |
08256247
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Institute for Developmental Research, Aichi Human Service Center |
Principal Investigator |
加藤 兼房 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 生化学部, 部長 (50022801)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 秀記 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 生化学部, 研究助手
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | αクリスタリン / ストレス蛋白質 / 微小管脱重合 / チュブリン / コルヒチン / 合成誘導 / αβクリスタリン |
Research Abstract |
正常神経組織における低分子量ストレス蛋白質、αBクリスタリンの発現は比較的少なく、おもにグリア細胞で検出される。ところがアレキサンダー病ではグリア細胞における発現が高進し、異常に蓄積し、これが種々の病態を引き起こす。しかし、その過剰発現・蓄積機構は不明である。我々は、このαBクリスタリンの発現を左右する因子を検索中に、コルヒチン、コルセミドなどのチュブリン結合型の細胞周期M期ブロッカーによってαBクリスタリンの発現が著しく促進されることを見つけ、その現象を解析し、以下の結果を得た。 1)増殖中のC6ラットグリオーマ細胞に1μMのコルヒチン、コルセミド、ビンブラスチンあるいはノコダゾールを曝露すると、9-10時間後より細胞質中のαBクリスタリンが増加しはじめ、24-48時間後には約1μg/mg proteinの高濃度に達した。しかし、微小管に結合し、チュブリンへの解離を阻止して細胞周期をM期でブロックするタキソ-ルは、αBクリスタリンの合成誘導を起こさないばかりか、逆に微小管脱重合促進剤による誘導を阻止した。S期ブロッカーであるアフィヂコリンやヒドロキシウレアにはこのような作用はなかった。 2)コルヒチンを曝露した細胞中のαBクリスタリンのmRNA発現量は7時間後には明らかに増加していた。また、in vitro nuclear run-off assayによって、mRNAの増加は転写の促進によることが分かった。 3)コルセミド曝露後のチュブリンおよびαBクリスタリンの細胞内局在の経時的変化を免疫蛍光法で解析すると、曝露後2時間ではチュブリン、αBクリスタリンともに細胞辺縁部にco-localizeする像が頻繁に観察され、この傾向は細胞質にαBが蓄積し始めた12時間後でもみられ、αBクリスタリンが薬剤と結合したチュブリンと相互作用し、シャペロンとして機能していることが推測された。 4)微小管脱重合促進剤によるαBクリスタリンの誘導は、スタウロスポリンに感受性が高く、3-10nMの低濃度が共存しても完全に阻止された。 以上の結果より、C6グリオーマ細胞におけるαBクリスタリンの発現は、微小管脱重合が促進される際に、スタウロスポリンに感受性の高いプロテインキナーゼの活性化を介して増加することが推測される。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)