心筋ミオシン軽鎖キナーゼのアクチン結合を介した新しい収縮制御様式の検討
Project/Area Number |
08258203
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
小浜 一弘 群馬大学, 医学部, 教授 (30101116)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 良樹 群馬大学, 医学部, 助手 (20212863)
岡垣 壮 群馬大学, 医学部, 講師 (80185412)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 心筋 / カルシウムイオン / アクチン / ミオシン / ミオシン軽鎖キナーゼ / 平滑筋 / 発現蛋白質 / PCR |
Research Abstract |
平滑筋ではミオシン軽鎖キナーゼ(MLCK)が収縮制御の主役をなし、これによりミオシンがリン酸化され、アクチン・ミオシン相互作用が開始されるとされている。私どもは、このMLCKにはアクチン結合性があり、ミオシンリン酸化とは独立に相互作用を抑制するという作用を検出した。そしてこれがCa^<2+>存在下のカルモジュリンにより解除されることを発表した。この抑制作用は強力で、類似の機能をもつ平滑筋カルデスモンの100倍近くなる。 一方、トロポニン-トロポミオシン系はCa^<2+>が存在しない時にはアクチン・ミオシン相互作用に抑制をかけ、Ca^<2+>によりトロポニン経由で抑制が解除される。上のような結果から、カルモジュリン(CaM)-MLCK系がトロポニン-トロポミオシン系に対するCa^<2+>の作用と酷似するため、カルモジュリン-MLCK系が心筋でも収縮制御の一端を担っているのではないかという着想にいたった。平成7年度の本重点研究ではこの着想を証明する事ができた。 平成8年度ではMLCKのアクチン結合部位の構造と機能を解析するのに成功した。平滑筋MLCKをコードするcDNAを利用し、アクチン結合部位に対するDNAをRT-PCRにて自由にデザインした。このDNAをpET発現ベクターに組込み組換体発現蛋白質として大腸菌よりアクチン結合蛋白質を得た。いくつかの組換体蛋白質のアクチン結合性とアクチン・ミオシン相互作用の抑制と比較し、N末端より41残基までの配列がアクチン結合とそれに起因する抑制現象に重要な働きをしている事が明かとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)