Project/Area Number |
08258214
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
斎藤 能彦 京都大学, 医学研究科, 助手 (30250260)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細田 公則 京都大学, 総合人間学部, 助手 (40271598)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | Cardiotrophin‐1 / エンドセリン‐1 / アンジオテンシン‐1 / 心房性ナトリウム利尿ペプチド |
Research Abstract |
臓器はその機能に与る機能細胞とその回りに存在するサテライト細胞とから構成されている。心臓でも心筋細胞といわゆる非心筋細胞から構成され、種々の病態での両細胞間での相互関係が重要である。本研究では、心室リモデリングにおける心筋細胞と非心筋細胞のクロストークの意義を明らかにする目的で、液性因子として、エンドセリン‐1(ET‐1),、新しい心筋肥大因子であるCardiotrophin‐1(CT‐1)に注目し肥大の分子機序を心筋細胞培養系を用いて検討した。 心筋細胞と非心筋細胞のクロストークを解析するにあたり、まず心筋細胞の培養系で、心筋細胞と非心筋細胞を密度勾配法を用いて、分離培養法を確立した。 次に我々のクローニングしたCT‐1cDNAをもとにリコンビナントラットCT‐1を調整した。 我々の、培養系では心筋細胞の単培養系にET‐1とCT‐1を添加すると、用量依存的にANP・BNP分泌を亢進させた。しかし、アンジオテンシンやTGF‐βは心筋細胞単培養系に添加しても、全くANP・BNP分泌を亢進させなかった。一方、心筋細胞と非心筋細胞との共培養系では、アンジオテンシンやTGF‐βは用量依存的にANP・BNP分泌を亢進させた。 非心筋細胞培養上清では約100pMのET‐1濃度を認めているが、アンジオテンシンやTGF‐βで刺激した共培養系にET‐1特異的受容体であるETA受容体の拮抗剤であるBQ123を添加すると、完全ではないものの有意に(50%以上)ANP・BNP分泌を抑制し、アンジオテンシンやTGF‐βの肥大作用に非心筋細胞から分泌されるET‐1が関与していることが示唆された。 心筋の肥大作用には様々な液性因子が関与しており、直接心筋細胞肥大作用を有するものと非心筋細胞の存在が必要であるものとに分類され、後者においては非心筋細胞から分泌されるエンドセリンが重要な働きを担っていることが証明された。
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