Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芦野 和博 横浜市立大学, 医学部, 助手 (50254199)
中丸 真志 横浜市立大学, 医学部, 助手 (60275039)
宮崎 直道 横浜市立大学, 医学部, 講師 (00239386)
梅村 敏 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (00128589)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Research Abstract |
心および血管レニン・アンジオテンシン(RA)系は心血管系組織においてautocrine/paracrineに作用すると考えられ,また,心肥大形成,心不全発症および動脈硬化の進展と密接に関連していることから,心筋細胞および血管平滑筋細胞のRA系の病態生理学的意義について,in vitroにて検討した. 【実験1】ラット心筋細胞におけるアンジオテンシノーゲンの発現調節についての検討.心筋細胞においてアンジオテンシンII添加および伸展刺激にともないアンジオテンシノーゲン遺伝子発現の増加が認められた.これら刺激によるアンジオテンシノーゲン遺伝子発現の増加は,転写阻害剤およびアンジオテンシンIIタイプ1受容体拮抗薬により抑制されたが,蛋白合成阻害剤およびアンジオテンシンIIタイプ2受容体拮抗薬による影響を受けなかった.また,CATアッセイの結果,これらの刺激によるアンジオテンシノーゲン遺伝子発現の増加にはプロモーターの活性化が関与していることが明らかになった.結果の一部について第19回日本高血圧学会ミニシンポジウムにて発表し,第61回日本循環器総会の国際セッションにて発表予定であり,現在論文投稿準備中である. 【実験2】ラット血管平滑筋細胞におけるレニン・アンジオテンシン系および細胞外基質遺伝子の発現調節についての検討.血管平滑筋細胞においてアンジオテンシンII添加および伸展刺激にともないアンジオテンシノーゲンとアンジオテンシン変換酵素遺伝子発現の増加はみられず,アンジオテンシン受容体遺伝子の発現は低下した.一方,細胞外基質フィブロネクチンおよびコラーゲン遺伝子の発現は増加した。これら刺激によるフィブロネクチン遺伝子発現の増加は,転写阻害剤およびアンジオテンシンIIタイプ1受容体拮抗薬により抑制されたが,蛋白合成阻害剤およびアンジオテンシンIIタイプ2受容体拮抗薬による影響を受けなかった.また,CATアッセイの結果,これらの刺激によるフィブロネクチン遺伝子発現の増加にはプロモーターの活性化が関与していることが明らかになった.結果の一部について第60回日本循環器総会および第69回米国心臓病学会にて発表し,第61回日本循環器総会にて発表予定であり,現在論文投稿準備中である.
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