神経系特異的RNA結合蛋白質Mouse-Musashiの標的配列認識機構
Project/Area Number |
08260101
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
岡野 栄之 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (60160694)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗原 靖之 横浜国立大学, 工学部, 助手 (80202050)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Keywords | mouse-Musashi-1蛋白質 / NMR / HSQC / NOESY / TOCSY / COSY / 構造生物学 / Northwesternブロット |
Research Abstract |
本研究は、哺乳類神経系に強く発現しているmouse-Musashi-1(以下、m-Msi-1)蛋白質の機能解析並びに構造生物学的解析を行うものである。m-Msi-1蛋白質は、N-末から、RNA結合ドメイン(2つタンデムのRRM;MotifA(アミノ酸番号21-100)、MotifB(110-189)を有する。 <構造生物学的解析>MMA 昨年までに確立したMMAタンパク質の大腸菌による大量発現系および精製系を使って、^<15>Nラベルの塩化アンモニウムを唯一の窒素源とするM9培地でMMAを発現させMMAの精製を行った。ここで得られた^<15>N標識MMAを使って2次元HSQCを測定したところ、充分な数のシグナルが適度に分散していたので構造解析に適したサンプルであることが確認された。しかし、非標識SB培地で培養したときに比べ発現量の顕著な低下が見られたので、発現方法並びに精製方法の改良を行っている。一方、非標識MMAの大量調製を行ったところSB培地中で大腸菌1L培養から9mgのMMAの精製に成功した。さらにこれを2mMまで濃縮し、1次元、2次元(NOESY、TOCSY、COSY)NMRの測定を行った。その結果、いずれのチャートからも良好なスペクトルを得られた。目下、これらのチャートを使ってアミノ酸残基のスピン系及び主鎖の連鎖帰属を行っているところである。 <in vitroにおける機能解析>^★Northwesternブロット法により、MMA,MMB蛋白質でそれぞれのRNA結合能力について検討したところ、MMAのみがRNA結合能を有することが明らかとなった。 ^★ランダムな50merに相当するRNA分子をin vitro転写反応により調製し、m-Msi-1蛋白質のRNA結合ドメイン可溶性蛋白質との結合能を指標にm-Msi-1蛋白質が結合するRNA配列を同定し(in vitro selection法)、本蛋白質が、(G/A)U_nAGUというコンセンサス配列を持ったRNAと結合することを明らかにした。現在、ゲルシフト法により、結合解離定数を求めている。また、このコンセンサス配列を持ち、哺乳類神経幹細胞で発現している遺伝子の転写産物が、in vivoで本蛋白質と結合するかどうかについて免疫沈降反応とRT-PCRを組み合わせた方法により検討している。
|
Report
(1 results)
Research Products
(12 results)