Project/Area Number |
08260204
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
片山 栄作 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (50111505)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
|
Keywords | 急速凍結電子顕微鏡法 / ディープエッチレプリカ法 / イノシトール燐酸受容体 / ライアノジン受容体 / 細菌べん毛モータ / ミオシン・クロスブリッジ / 立体視差測定法 / 構造変化 |
Research Abstract |
本研究は、細胞内シグナル伝達に関与する蛋白質複合体の細胞内における生理的構造および各種の機能状態におけるその構造変化を、高い時間・空間分解能をもつ急速凍結フリーズレプリカ電子顕微鏡法により捉えるとともに、新しいアルゴリズムを用いたコンピュータ画像解析によりそれらの3次元像を再構成することを目標としている。既に、細胞内Ca^<2+>-チャネルを形成することで知られるライアノジン受容体およびイノシトール3燐酸受容体(IP_3R)の高分解能のレプリカ像を得ており、これらの像から最終的な3次元像を再構成する段階に達している。しかし、初めて得られた後者の像は当初の予想よりもはるかに小さく、これまで開発したアルゴリズムを改良して更に精度を上げる必要に迫られた。そこでとりあえず、他の解析の容易な系に同じ方法を適用してその実用性を検証することにした。第1は、バクテリアべん毛モータである。細菌の内膜と外膜とを貫通するこの構造物のレプリカ像から膜の外側と内側のin situ状態における分子構築を本法により測定して大まかな立体構造を推定し、コンピュータ・グラフィクスを用いたシミュレーションを併用してその精密なモデルを提出した。次に滑り運動中のアクチン・重メロミオシン系に同様の方法を適用し、機能遂行中のイオシンクロスブリッジが3次元的にどのような構造変化を起こしているかを解析しているところである。一方、われわれがウシ小脳プルキンエ細胞の滑面小胞体上で見いだしたin situ状態のIP_3R粒子は4量体構造に由来する正方形の表面を有し、また膜内で整った2次元格子を形成していた。通常の新鮮なマウス小脳ではそのような状態の粒子は検出されないので、死後長時間氷上で放置した材料を検索したところ同様の格子が見いだされた。また、その粒子が結合する膜の裏側と思われる部位に線維状の構造物が見いだされた。受容体に結合する細胞骨格かも知れない。
|