X線構造解析の手法を用いた脳特異的カルシウム受容タンパク質S100の構造と機能相関
Project/Area Number |
08260211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
井上 豪 大阪大学, 工学部, 助手 (20263204)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
甲斐 泰 大阪大学, 工学部, 教授 (40029236)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | ウシ脳 / カルシウム結合タンパク質 / S100b / X線構造解析 / 構造精密化 |
Research Abstract |
細胞周期や細胞の種類に特異的なカルシウム信号のメディエーターの1つと考えられているS100タンパク質の生化学的な機能として、 1.カルシウム依存的に微小管の解離や集合阻害を助長する。 2.微小管結合性蛋白質であるタウ蛋白質のリン酸化をカルシウム依存的に阻害する。 3.キナーゼCの主な基質である87kDaの蛋白質のリン酸化も特異的に阻害する。 などが知られているが、これら機能を研究する上で3次元立体構造を明らかとすることは必須の条件である。そこで、これら機能とS100蛋白質の3次元立体構造との相関関係を解明する目的で結晶学的研究に取り組み、ウシ脳からカルシウム非結合型のS100蛋白質の精製方法を確立し、カルシウム非依存下または存在下で結晶化を行ったところのカルシウム存在下でX線構造解析に適した結晶が得られ、分子置換法による構造解析に成功した。また、その後の構造精密化を1.7Å分解能という高分解能でほぼ終了し、米国ブルックヘブン研究所のProtein Data Bankに登録手続きを行っているところである。構造解析の結果、カルシウム存在下では、EF-Handドメインが収縮することによって疎水結合領域を露出することによって相手のタンパク質であるタウタンパク質との疎水相互作用を強め、複合体を形成する機構を発見することができた。この機構をより詳細に証明するためには、カルシウムイオン非存在下での構造解析を行う必要があり、現在それに取り組んでいる。以上の新規結果を含む構造解析に関する論文作成に着手している。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)