Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
私たちは,葉緑体DNA結合タンパク質が,葉緑体形成の細胞核による制御の主要な情報伝達体となっているという立場から研究を進め,プラスチド包膜に存在するDNA結合タンパク質PENDを発見した。本年度の研究においては,このPENDタンパク質をコードするcDNAのクローニングを試み,成功した。一方では,エンドウのプラスチドから,陰イオン交換クロマトグラフィとDNA-ダイナビーズアフィニティー法により,PENDタンパク質を部分精製した。主な不純物は,70kDaのタンパク質だけであった。他方,PENDタンパク質の標的DNA配列をプローブとして,λgt11の発現ライブラリをスクリーニングし,3個のクローンPD1,PD2,PD3を得た。これらの全長cDNAの配列を決定し,それぞれを大腸菌で発現して,タンパク質を得た。この組換タンパク質を抗原として,抗体を得た。このうちで,抗PD2抗体が,上述の精製PENDタンパク質と反応したため,PD2がPENDタンパク質をコードしていると同定した。このほか,同定の根拠としては,標的DNA配列の共通性、組換全長PD2タンパク質と精製PENDタンパク質の電気泳動度の一致,他に抗PD2抗体と反応するタンパク質が検出されないことなどがある。PD2(632アミノ酸残基)は,N末端側から順に,bZIPタイプのDNA結合領域,37アミノ酸残基からなる6回繰り返し領域,2量体形成に関与するコイルドコイル領域,膜貫通領域から構成されていた。今後が,構造の詳しい解析とアンチセンスによる機能解析を目指す。
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