光合成器官の形成と葉緑体機能の発現を制御する核遺伝子に関する研究
Project/Area Number |
08262210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
杉田 護 名古屋大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (70154474)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
広瀬 哲郎 名古屋大学, 遺伝子実験施設, 助手 (30273220)
杉浦 昌弘 名古屋大学, 遺伝子実験施設, 教授 (80027044)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | 光合成器官 / 葉緑体 / 核遺伝子 / U6遺伝子 / 転写 / 葉緑体形質転換 |
Research Abstract |
光合成器官である葉の形成には、葉緑体の正常な分化と発達が必須である。葉緑体の発達と機能の発現を支配する遺伝子の多くは核ゲノムに存在するが、その分子的基盤に関する知見は少ない。本研究では、葉緑体の遺伝情報発現系に関わる蛋白質因子を分離しその機能を調べ、それらの核遺伝子の構造と葉の形成過程における発現様式を明らかにする。今年度、得られた結果は以下の通りである。 1 当研究室で開発したタバコBY-2細胞核抽出液から調製したin vitro転写系は、RNAポリメラーゼIIIによる転写が効率よく行われるので、植物遺伝子のU6遺伝子の転写について詳細な解析を行った。その結果、U6遺伝子がRNAポリメラーゼIIIだけでなくRNAポリメラーゼIIによっても転写される可能性を明らかにした。 2 タバコ葉緑体のsprA遺伝子は低分子RNA(spRNA,218nt)をコードする遺伝子で、前駆体16SrRNA分子の5'リーダー配列と相互作用して、16SrRNA分子の成熟過程に関与すると考えられている。そこで、この可能性を検証するためタバコ葉緑体DNAからsprAのみを欠失させた葉緑体形質転換タバコを作出して、16SrRNA分子の成熟過程に及ぼす影響を調べた。その結果、前駆体16SrRNAの蓄積量を調べた限りでは、sprAが16SrRNAの成熟過程に関与することを示す直接的な証拠は得られなかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)