アデノウイルスDNAの複製と転写を制御する因子TAF-Iの機能の解析
Project/Area Number |
08264211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
永田 恭介 東京工業大学, 生命理工学部, 助教授 (40180492)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊池 韶彦 三菱化学, 生命科学研究所, 主任研究員 (40283428)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥9,700,000 (Direct Cost: ¥9,700,000)
Fiscal Year 1996: ¥9,700,000 (Direct Cost: ¥9,700,000)
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Keywords | アデノウイルス / ゲノム複製 / 遺伝子転写 / 無細胞系 / クロマチン / 白血病 / 宿主因子 / がん |
Research Abstract |
我々は初期遺伝子の転写や遺伝子複製の真の鋳型であるクロマチン様構造をとったアデノウイルス(Ad)DNAとウイルスコアタンパク質との複合体を鋳型として用いた無細胞複製系を確立し、新たにコア複合体状の遺伝子の複製に必須な宿主細胞因子TAF-Iを精製するとともに、そのcDNAをクローニングした。cDNAから予想されるアミノ酸配列からTAF-Iが急性骨髄性白血病に関連した染色体転座の領域に存在しCAN遺伝子と融合するSET遺伝子産物と同一であることが示された。TAF-Iはコア複合体からの複製のみならず転写をも活性化することが見いだされた。本研究では、TAF-Iの転写活性化に関与する機能構造を決定するとともに、クロマチン様構造をとった鋳型からの転写活性化メカニズムを明らかにした。無細胞転写系を用いた解析から、TAF-Iは特異的なDNA上の配列に結合して複製や転写を活性化するのではなく、特異的な複製や転写因子がその結合部位にアクセスできるようにクロマチン構造を変化させる(クロマチンリモデリング)ことで抑制状態の遺伝子を活性化する機能をもっていることが示された。また、転写活性化にはC末端側に存在する高酸性領域とその直前の領域が必要であることが明かとなった。さらに、構造的に相同性の高いNAP-IがTAF-I活性を、逆にTAF-IがNAP-I活性を持っていることも示された。一方、細胞内生理機能を知る手掛かりとしてTAF-Iの発現特異性を新たに作製した抗TAF-I抗体を用いて調べた。その結果、TAF-Iは酵母を含む調べたかぎりすべての細胞に存在することが明らかとなった。本研究の成果は新たな発がん機構を理解するための基盤であるとともに、クロマチン状遺伝子の転写や複製の制御機構研究分野にも新たな視点を提供した。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)