近紫外線によるヒト皮膚がんの実験的誘発と遺伝子変異
Project/Area Number |
08264219
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中島 裕夫 大阪大学, 医学部, 助手 (20237275)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千森 弘子 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
谷口 英治 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
本行 忠志 大阪大学, 医学部, 助手 (90271569)
野村 大成 大阪大学, 医学部, 教授 (90089871)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥4,100,000 (Direct Cost: ¥4,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥4,100,000 (Direct Cost: ¥4,100,000)
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Keywords | ヒト正常皮膚 / 改良SCIDマウス / 長期維持 / 太陽紫外線形態の維持 / 日光ケラトーシス / 皮膚癌 / p53 / K-ras |
Research Abstract |
ヒト発がんの実験的研究は、限られた、あるいは不自然な条件下(培養細胞など)でしか成され得なかったが、本研究課題のために改良したSCIDマウスに、最も観察の容易なヒト正常皮膚を移植し、長期間にわたり太陽紫外線類似のA,B領域紫外線(UVA,UVB)を連日照射したところ、ケラトーシスが高率にヒト皮膚に発生し、2年間にわたる連日照射により、皮膚がんを誘発するのに成功した。誘発された腫瘍は、C.B17-+/+マウスには、生着せず、C.B17-scidマウスのみで急速に増殖すること、ヒトDNA primerでしか、DNA増幅ができないことより、世界で初めて、ヒトがんの実験的誘発に成功したことを確認した。このヒト皮膚発がん実験システムを用い、太陽紫外線等によるヒト発がん機構について、以下の結果を得た。 1.ヒト正常皮膚の継代・維持:ヒト正常皮膚(乳がん患者および包茎患者の手術切除片)の100%が、2年以上にわたり継代維持できた。 2.近紫外線(UVB)によるヒト皮膚ケラトーシス、皮膚がんの誘発:TOSHIBA健康ランプFL-20S.E(20W)4本を用い、Kodacel TA407にて288nm以下の波長の紫外線を全面的にカットし、月、水、土は8000J/m^2、火、木、金、日は2000J/m^2と線量率約2.8J/m^2/secで照射した。UVB照射により、ヒト皮膚変化を経時的に観察し、継代移植時にbiopsyをとり、病理組織学的検索を行ったところ、75-80%に皮膚太陽ケラトーシスが発生し、そのうち3例に皮膚偏平上皮がん、1例に未分化がんが発生した。 3.ヒト皮膚悪性化過程に関与するがん遺伝子とがん抑制遺伝子の変異:誘発されたヒト皮膚ケラトーシス6例中5例および皮膚がん3例中3例にp53遺伝子のcodon242に突然変異が誘発されていた.また、皮膚がん3例には、p53遺伝子の突然変異が、2重、3重に存在した。K-ras遺伝子の変異は認められなかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(11 results)