緑茶ポリフェノール及び、^3H-EGCGによるがん予防の基礎研究
Project/Area Number |
08264242
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Research Institute for Clinical Oncology, Saitama Cancer Center |
Principal Investigator |
菅沼 雅美 埼玉県立がんセンター, 研究所・血清ウイルス部, 主任研究員 (20196695)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅 謙司 埼玉県立がんセンター, 研究所・疫学部, 研究員 (50235842)
岡部 幸子 埼玉県立がんセンター, 研究所・血清ウイルス部, 研究員 (10270604)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 緑茶ポリフェノール / EGCG / ^3H-EGCG / bioavailability / G_2 / Mブロック / がんの化学予防 / 発がん抑制 / 緑茶錠剤 |
Research Abstract |
緑茶ポリフェノールの主成分である(-)-epigallocatechin gallate(EGCG)、あるいは、緑茶抽出物の経口摂取は、いろいろな臓器の発がんを抑制する。現在、ヒトのがん予防に用いることのできるものとして緑茶は非常に注目されている。経口摂取したEGCGの吸収、体内動態、及び、代謝を明らかにし、さらに、EGCGの作用機構を解明することは、EGCGあるいは緑茶抽出物をヒトのがん化学予防へ応用するために必要なこととなってきた。世界に先駆けて合成した^3H-EGCGを用いて、各臓器へのbioavailabilityを明らかにし、発がん抑制の作用機構を明らかにすることを目的としている。 1. ^3H-EGCGをマウスの胃内に直接投与すると、発がんの抑制が報告されている臓器、例えば、消化管、肺、肝、膵臓、皮膚等に放射活性が検出された。経口摂取したEGCGは、直接臓器に到達し、そこで発がんを抑制していると考えられる。放射活性は脳や腎臓にも認められ、これらが標的臓器となる可能性も見出された。 2. ^3H-EGCGをヒト肺がん細胞株PC-9に処理すると、時間の経過とともに放射活性は細胞内に見出され、^3H-EGCGが細胞膜、細胞質、さらに、核に到達していることを示唆した。 3. EGCGはチロシンキナーゼ阻害剤であるゲニスタインと同様、PC-9細胞にG_2/Mブロックを誘導した。分裂指数は両者間で異なることから、両者の作用機構は同じでないと考えられた。 4. ヒトが緑茶錠剤を摂取した2時間後、血液中に微量のEGCGが測定できた。EGCGが吸収されて血液中に取り込まれていることがヒトでも証明された。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)