新規IL-2依存性チロシンリン酸化蛋白分子(pp70)の機能的役割
Project/Area Number |
08265201
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
竹下 敏一 東北大学, 医学部, 助教授 (60212023)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 伸幸 東北大学, 医学部, 助手 (60280872)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥4,700,000 (Direct Cost: ¥4,700,000)
Fiscal Year 1996: ¥4,700,000 (Direct Cost: ¥4,700,000)
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Keywords | IL-2 / チロシンキナーゼ / シグナル伝達 |
Research Abstract |
インターロイキン2(IL-2)受容体γ鎖はIL-2、IL-4、IL-7、IL-9、IL-15の各受容体の必須なサブユニットである。ヒトにおいてγ鎖に変異があるとT細胞やNK細胞の分化増殖が障害され、X連鎖重症複合免疫不全症(XSCID)が発症する。本研究は、γ鎖を介する上記サイトカインによるシグナル伝達機構を解明し、T細胞やNK細胞の分化増殖機構を明らかにすることを目的とする。特に、γ鎖に会合するJak3チロシンキナーゼは上記サイトカインによる細胞増殖シグナル伝達に必須であることが分かっている。そこでJak3の下流のシグナル分子の同定を試み、新たな分子を単離した。L-2刺激によりチロシンリン酸化される蛋白分子として同定し、遺伝子単離した新規蛋白分子、"STAM"はSH3領域及びITAM領域を持つシグナル伝達分子である。STAMはチロシンキナーゼ、Jak3, Jak2と直接会合していることから、これらキナーゼの直接の基質であると考えられる。STAMのSH3領域欠損変異体を過剰に発現させたところ、IL-2及びGM-CSF刺激によるDNA合成が阻害されたことから、STAMは増殖シグナル伝達に関与することが示唆された。さらに、c-mycとSTAMの関連を調べたところ、STAMを過剰発現させるとc-mycの発現が増強された。以上の結果から、STAMがJak3,Jak2の下流において細胞増殖やc-myc誘導シグナル伝達に関わる機能分子であることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)