悪性リンパ腫におけるスーパーオキシド産生系の発現の解析
Project/Area Number |
08265214
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
金ケ崎 士朗 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10012767)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 園子 東京大学, 医科学研究所, 教務職員 (00013764)
布井 博幸 東京大学, 医科学研究所, 助手 (50218260)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | スーパーオキシド / Tリンパ球 / ホジキン病 / CD30 / 悪性リンパ腫 / 好中球 / マクロファージ / リンフォマトイド・パピュロ-シス |
Research Abstract |
好中球やマクロファージは異物貧食時や刺激によりスーパーオキシドを産生する。この産生系は末梢血やリンパ節のTリンパ球には認められない。しかし、我々はこの系の鍵を握っているb型シトクロム(gp91-phox)がある腫の悪性リンパ腫に存在することを見い出し報告した。即ち抗体を用いて調査した18例のホジキン病のリンパ腫のうち16例にその存在を認め、一方、ホジキン病以外のTリンパ腫では48例中2例にこの発現を認めたが、この2例は共にCD30陽性の細胞であった。このことは、これらのTリンパ腫には好中球と同様のスーパーオキシド産生系が発現しており、刺激によりこれを産生する可能性があることを示唆する。さらに最近になって、この産生に関与する細胞質性蛋白質p47-phoxおよびp67-phoxがホジキン病リンパ腫に存在することを免疫細胞染色により明らかにした。そこで10-20%の割合で悪性リンパ腫(皮膚のT cell lymphomaおよびホジキン病)を生じたlymphomatoid papulosisの患者からBeth Israel HospitalのM.E.Kadin達が異なる時期に樹立した細胞株3種について、上記の検討を行い、すべてp67-phoxが発現していることを見いだした。現在他のphox蛋白質が発現しているかどうかについて検討中である。今後は産生系構成各蛋白質の存在量とそのmRNAの発現についてflow-cytometoryなどを用いて定量的解析する。ついでこれらの細胞がスーパーオキシドを産生できるかどうか、これらの細胞がどのような刺激でこれを産生するかについて明らかにし、これにより悪性Tリンパ腫のスーパーオキシド産生がその病態とどのように関わっているかについて理解を深めたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)