ガングリオシド糖鎖合成酵素遺伝子の癌細胞特異的発現機構と関連転写因子の解析
Project/Area Number |
08265249
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
古川 圭子 三重大学, 医学部, 助手 (50260732)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 鋼一 長崎大学, 医学部, 助教授 (80211530)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | ガングリオシド / 糖転移酵素 / ゲノム遺伝子 / 転写調節 / プロモーター / エンハンサー |
Research Abstract |
神経外胚葉系の腫瘍や成人T細胞白血病及びHTLV-I感染細胞においては、酸性糖脂質(ガングリオシド)であるGM2やGD2の特徴的な発現が認められる。私達は癌化に伴う糖鎖変異を分子レベルで明らかにすることを目的として、GM2/GD2を合成するGM2/GD2合成酵素(β1,4-N-acetylgalactosaminyltransferase)ゲノム遺伝子の構造と転写調節領域解析を進め、以下の結果を得た。1)本酵素遺伝子は全長8kbp以上で、少なくとも11個のエキソンから成り、coding領域は第2エキソンから第11エキソンに存在した。2)本酵素遺伝子発現メラノーマ細胞株において、転写開始点は少なくとも3箇所同定され、これらの転写開始点より始まる3個のエキソン1a、-1b、-1cはalternativeにスプライスし、エキソン2に結合していた。また、各々の上流域にはプロモーター活性が検出された。3)エキソン1a及びエキソン1bの上流のプロモーター活性はイントロン1により著しく上昇した。4)イントロン1中の5'側約200bpの領域にSV40のプロモーター活性を約8倍増強するエンハンサー活性が確認された。今後、エンハンサーおよびサイレンサーを含めたこれらの遺伝子発現調節に働く転写因子群の同定を進めたい。また、癌の特異的遺伝子治療法への応用の為に、本酵素遺伝子の癌細胞特異的発現を担うプロモーター/エンハンサーと、殺細胞遺伝子を組み合わせたレトロウイルス発現ベクターを作製し、本酵素発現細胞株に導入した。その結果、導入細胞株は、ガンシクロビルに対する感受性を獲得した。今後、ウイルス溶液を作製し、本酵素遺伝子高発現細胞株および非発現細胞株における殺細胞効果の比較、更にはin vivoにおける抗腫瘍効果について検討を進める。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)