Project/Area Number |
08265251
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
中熊 秀喜 熊本大学, 医学部, 講師 (90207746)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 辰哉 熊本大学, 医学部, 助手 (50244116)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥4,300,000 (Direct Cost: ¥4,300,000)
Fiscal Year 1996: ¥4,300,000 (Direct Cost: ¥4,300,000)
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Keywords | 発作性夜間血色素尿症 / 増殖異常 / 培養細胞 / 遺伝子サブトラクション |
Research Abstract |
発作性夜間血色素尿症(PNH)の多彩な病態のうち溶血以外の発生機序は依然不明である。後天性幹細胞変異、クローン性増殖、正常造血抑制や白血病発生などPNHクローンは血液がんの特徴を有する。そこで、最近我々はSCIDマウスを用いてPNHクローンの内因性増殖異常に起因する造血優位を実証した。続いて本研究において、この増殖異常を分子レベルで解析するための一手段として、正常とPNH細胞間で発現差を認める遺伝子をスクリーニングし、この増殖異常関連遺伝子の単離を試みた。PNHでは造血不全のため異常血球の量的確保が困難で、まずPNHおよび健常人より培養T細胞株を樹立した。この培養細胞よりRNAを回収しcDNAを調整し、oligo-dTプライマーおよび任意プライマーを用いPCR増幅してシークエンスゲル上で比較し、差を認める61個のcDNAバンドを検出した。これらを回収して同プライマーにて再度PCR増幅し、これをプローブとする確認用ノーザン解析を行ない3個を選択した。遺伝子断片をプラスミドに入れて増幅し塩基配列を決定したところ3'末端を含む128bpの未知の遺伝子断片1個が含まれていた。この遺伝子断片はヒト胎盤や血液細胞からランダムクローニングされたおよそ500bpの遺伝子の一部配列と95%以上のホモロジーを認めたが、いずれも構造的詳細や機能は不明であった。この遺伝子断片をプローブとしたノーザン解析ではPNH細胞にのみ約700bpのmRNAを検出した。現在、複数のPNH例の新鮮分離細胞および白血病細胞を用いて発現を確認する一方、PNH細胞cDNAライブラリーを調整して全塩基配列決定を進めている。
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