Project/Area Number |
08265253
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
澤田 典均 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (30154149)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小海 康夫 札幌医科大学, 医学部, 助手 (20178239)
森 道夫 札幌医科大学, 医学部, 教授 (00045288)
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Project Period (FY) |
1996 – 1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | タイト結合 / ZO-1 / 7H6(barmotin) / 細胞電気抵抗 / SMC蛋白 |
Research Abstract |
1.目的 血管内皮細胞間にはタイト結合が存在し、イオンや蛋白のみならず炎症細胞や癌細胞のintra-およびextra-vasationに関与していると考えられている。したがって、タイト結合の機能(バリア機能)を調節することにより癌細胞の血管への出入りを制御できる可能性がある。我々が発見したタイト結合蛋白のひとつ、7H6蛋白(barmotin)の発現はバリア機能と相関するため、barmotinのcDNA発現クローニング、シークエンスを行い、barmotinの機能を明らかにすると共に、タイト結合の機能調節機構を明かにする。 2.方法と結果 1)株化した肺毛細血管内皮細胞(RLE)をtranswellに単層培養し、その電気抵抗(transendothelial electrical resistance:TER)を測定することにより、タイト結合のバリア機能を評価したところ、db-cAMPとretinoic acidは有意にTERを上昇させるとともに7H6の細胞辺縁への発現を誘導した。この時RLEへの癌細胞のもぐりこみは、対照に比べ約60%抑制された。同様の結果は、腹腔中皮細胞を用いた研究でも得られた。 2)Barmotinは、1184aaからなる蛋白で、既知の蛋白には高いホモロジーを示すものはなかった。構造を調べると、N末とC末にそれぞれWalker's A siteとWalker's B siteと呼ばれるATPaseに特徴的なドメイン構造が離れて存在し、両ドメインの間にはふたつのcoiled coilドメインを有していた。このような構造は最近発見された分子モーターSMC familyに特徴的で、barmotinはSMC1 subfamilyに属することが明らかとなった。
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