Project/Area Number |
08266104
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 紀夫 東京大学, 医学部, 教授 (10010050)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平岡 真寛 京都大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70173218)
法村 俊之 産業医科大学, 医学部, 教授 (20039530)
佐々木 正夫 京都大学, 放射線生物研究センター, 教授 (20013857)
小松 賢志 広島大学, 原爆放射能医学研究所, 教授 (80124577)
小川 恭弘 高知医科大学, 医学部, 助教授 (90152397)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥15,100,000 (Direct Cost: ¥15,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥15,100,000 (Direct Cost: ¥15,100,000)
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Keywords | DNA依存性プロテインキナーゼ / Ataxia telangiectasia遺伝子 / p53 / 放射線感受性 / ナイミ-ヘン症候群 / p53欠失マウス / 奇形 / 温熱による放射線の増感 |
Research Abstract |
腫瘍治療における放射線感受性に関与する因子を大別すると増殖性腫瘍細胞の数、血流及び酸素濃度のような生理的特性、宿主との相互作用(免疫、増殖制御因子など)、腫瘍細胞固有の感受性などがある。本研究は腫瘍細胞固有の感受性のメカニズム、関与因子の解明を通して、新しい感受性予測法、感受性制御法の開発を目的としている。 本年は、放射線による二重鎖切断に依存し、放射線感受性に関与すると考えられているDNA依存性プロテインキナーゼ(DNA-PK)とがん抑制遺伝子であり細胞死、細胞周期制御に関与するp53遺伝子、放射線感受性に関与する他の遺伝子病ataxia telangiectasia遺伝子(ATM)や、未解明のナイミ-ヘン染色体不安定症候群、XRCC2、XRCC8感受性相補群について解明が進められた。 精製しDNA-PKをサブユニットに分離し、特性を調べた研究から温熱による放射線の増感作用が、そのKu-サブユニットの熱不安定性のためであることが解明された。 p53欠失のトランスジェニックスマウスを用いた放射線誘発奇形・胎児死の研究から、正常型p53が放射線照射後アポトーシスによる受精卵・胎児死をおこすことにより、奇形児の増加を阻止していることが分かった。一方、培養腫瘍細胞においてもp53の遺伝子操作により細胞を感受性に転換することが一般的には容易でなく、感受性に関与する他の未知因子の存在をもっと考慮すべきという結果が得られた。腫瘍細胞のp53をモニターすることにより放射線感受性を予測又操作するためにはこれから多くの研究が必要であることが示された。
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