SCIDマウスを用いたサイトカイン遺伝子治療のin vivoモデルの確立
Project/Area Number |
08266213
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
田川 雅敏 千葉大学, 医学部, 講師 (20171572)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹永 啓三 千葉県がんセンター, 研究局, 研究員 (80260256)
小林 進 千葉大学, 医学部, 助手 (50234828)
軍司 祥雄 千葉大学, 医学部, 助手 (60241957)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | Gene Therapy / cytokine / Stem Cells / SCID-hu / hematopoietic reconstitution |
Research Abstract |
ヒトのがんでは個々のがんの特性や患者の免疫能は一定ではなく、遺伝子治療の臨床応用にあたっては個々の患者についての免疫能をある程度反映させたアッセイ系で、サイトカイン遺伝子治療の妥当性を検定することが望まれる。本研究では、がん患者の末梢血幹細胞を含む細胞集団でSCID-huマウスを構築し、抗腫瘍効果を惹起しうるサイトカインの同定を目的とした。このため、まず末梢血幹細胞移植を施行した患者より得たCD34陽性細胞を含む単核細胞を用いて、SCIDマウスのreconstitutionを行ないSCID-huマウスを作製した。ヒト免疫グロブリンの産生量、あるいは末梢血リンパ球数の測定を用いてreconstitutionの指標とした。このSCID-huマウスにサイトカイン産生ヒト腫瘍細胞を接種し、局所におけるサイトカイン産生がもたらす抗腫瘍効果について検討した。その結果、ヒト膵がん細胞ではIL-2、IL-4、ヒト食道がん細胞ではIL-2、GM-CSFのサイトカイン産生株が接種後一時腫瘍を形成したものの、次第にその腫瘍は消失した。IL-6産生株はいずれの細胞とも、造腫瘍性は親株と差がなかった。このサイトカイン依存性の腫瘍退縮現象は、アロ応答性の細胞傷害活性によるものと思われ、またエフェクター細胞としてはprotective immunityは誘導されなかったことから、NKあるいはLAK細胞と考えられる。さらに、がん患者の末梢血にレトロウイルスを用いて遺伝子導入の効率を検討した。末梢血をIL-2の存在下で培養し、ウイルス産生細胞の培養上清を用いてβ-galactosidase遺伝子の導入を検討すると、MOIが1の条件下で約4-6%の効率で遺伝子が導入された。この時、Jurkat T cell lineを用いてもほぼ同様の遺伝子導入効率であった。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)