Project/Area Number |
08266231
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
宮越 順二 京都大学, 医学研究科, 助教授 (70121572)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八木 孝司 京都大学, 医学研究科, 助教授 (80182301)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | ヒト脳腫瘍細胞 / p16遺伝子 / 遺伝子導入 / 細胞周期 / 放射線感受性 |
Research Abstract |
ヒト由来脳腫瘍細胞(T98、A1235)にp16cDNAを組み込んだ発現プラスミド(pOPMTS)をトランスフェクションし、G418にて選択し,T98から14個のクローン、A1235から20個のクローンを選んだ。これらのクローンからRNAおよびタンパクを抽出し、p16遺伝子の発現について、ノーザンおよびウエスタンブロットを用いて検索した。これらのクローンのうち、それぞれの細胞株からp16を発現している4クローンずつを実験に用いた。p16遺伝子導入により得られた計8つのクローンと親株(T98、A1235)およびベクター導入株(T‐V4、A‐V3)の放射線感受性を比較した場合、p16発現クローン全てにおいて、親株やベクター導入株に比べて放射線に感受性となった。対照のベクター導入株は親株と比較して放射線感受性に有意な差が見られなかった。フローサイトメトリーにより親株(A1235)、ベクター(A‐V3)およびp16遺伝子導入クローン(A‐C29)に関してフローサイトメトリーにより指数的増殖期における細胞周期分布を調べたところ、細胞株間における有意な差は見られなかった。次に、放射線照射後の細胞周期分布について解析した。3Gy照射後20および40時間後におけるDNAヒストグラムの結果、全てのクローンにおいてG1アレストならびにG2ブロックが見られた。とくにp16発現クローン(A‐C29)においてその効果は顕著であった。さらにp16発現クローンでは、放射線照射後、部分的なDNAのマイクロフラクションが観察された。このことは部分的なアポトーシスが起きていることを示唆している。本研究荷よって、p16遺伝子を欠失しているがん細胞への野性型p16遺伝子の導入により放射線感受性が高まることが示された。この効果は、放射線感受性の異なる親株で共に観察された。その作用機構についてはまだ明らかではないが、同様の結果を悪性黒色種細胞株でも得ている。p16導入クローン(A‐C29、T‐C12)におけるRbリン酸化抑制の顕著な効果は認められなかったが、DNAヒストグラムの結果から、放射線照射後少なくとも部分的なアポトーシスが引き起こされているように思われる。本研究の知見はp16タンパクが細胞の放射線感受性を支配している内因性因子の1つであることを示唆している。
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