Project/Area Number |
08266233
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
村上 章 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (60210001)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩瀬 礼子 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助手 (90283697)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | アンチセンス / ピレン / ソラレン / 光架橋反応 / がん治療 |
Research Abstract |
本研究は、化学合成した核酸をがん発症に直接関わっていると考えられている遺伝子に選択的に作用させて、その遺伝子を不活性化することでガンの治療を行おうとする治療法(アンチセンス法によるがん治療)の開発に関する。今まで、アンチセンス法は確実に機能し、極めて疾患特異性の高い治療法になりうるとの成果を発表してきたが、より一層効果的な分子の開発が求められている。本研究はこの背景のもとで、遺伝子制御に極めて本質的な能力を持つアンチセンス分子の構築とその評価を目的とした。アンチセンス分子の機能化に用いた分子は(1)環境に応じて蛍光強度を変える蛍光物質(ピレン)と(2)紫外光照射により対象RNAと共有結合するソラレンとを選んだ。その結果、以下の知見が得られた。 (1)2′水酸基にピレンを持つアンチセンス分子を開発した。この分子は対象核酸(DNA,RNA)に応じて、その蛍光強度を変えた。特に、特殊な配列を持つアンチセンス分子は対象RNAとの結合によって蛍光強度は100倍以上に増加した。 (2)5′水酸基に光架橋性のソラレンを持つアンチセンス分子を開発した。この分子は対象RNAの一本鎖領域にあるウラシルと選択的に紫外光照射によって共有結合を形成すると期待されるが、RT-PCR法によって目的としたRNAのサイトと結合していることが確認できた。また、この分子を培養がん細胞に添加し紫外光照射を行った結果、0.5μM以下の濃度で細胞増殖を抑制した。 これらの結果は、新しく開発した機能化アンチセンス分子を用いることで、アンチセンス分子が結合し得るRNAの領域を同定できること、ならびに光照射により細胞増殖制御能を相乗的に高めることが出来ることが示された。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)