細胞増殖抑制分子を発現する組換えアデノウイルスによる固形癌の遺伝子治療
Project/Area Number |
08266246
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
上野 光 九州大学, 医学部, 講師 (50260378)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中西 洋一 九州大学, 医学部, 講師 (20172356)
中野 修治 九州大学, 医学部, 講師 (40164248)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 組換えアデノウイルス / 癌 / p53,Cdkl-p21,H-Ras / 遺伝子治療 / アポトーシス |
Research Abstract |
#1Dominant-negative H-Ras発現アデノウイルス(AdCARasY57)、Cyclin-dependent kinase Inhibitor-p21WAF1/Sdi1発現ウイルス(AdCASdi)、野生型p53発現ウイルス(AdCAp53)を作製した。 #2AdCARasY57を平滑筋細胞に感染させると血清刺激によるRasの活性化、p42/44MAP kinaseの活性化そしてDNA合成は完全に抑制された。ラット頚動脈の傷害による血管壁の増殖性病変へ応用したところ壁細胞の増殖を抑え肥厚病変の形成を阻止できた(論文印刷中)。 #3AdCASdi、AdCAp53についても上記#2と同様の実験を行い、生体内で細胞の増殖を抑制できることを確認した(論文印刷中)(AdCAp53については論文準備中)。 #4ヒト膀胱癌由来細胞にAdCARasY57を感染させたところ、通常倍地での細胞増殖は30%程度抑制したにすぎないものの、Soft agar上での増殖をほとんど完全に抑制した。造腫瘍性や転移には増殖信号とは異なるH-Ras-MAP kinase系を介する経路の必要性が示唆されるとともに、D/N Rasの導入によりin vivoでの腫瘍形成(とくに転移)を有効に抑える可能性が示された(論文投稿中)。 #5ヒト肺癌由来細胞株群を用いて、p53遺伝子とCdkl-p21WAF1/Sdi1遺伝子導入では細胞のアポトーシスや転移能に与える効果が異なること、がん細胞によってはアデノウイルスへの感受性が著しく低くこれはある種のインテグリンの発現レベルと相関があることなどを観察した(論文投稿中)。 #6肺癌細胞のヌードマウスへの植え込みによりAdCAp53、AdCASdiのin vivoでの効果を検討している。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)