腫瘍血管透過性亢進メディエーター制御による制癌剤の腫瘍選択的ターゲティングの増強
Project/Area Number |
08266252
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
前田 浩 熊本大学, 医学部, 教授 (90004613)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野口 陽一郎 熊本大学, 医学部, 助手 (10244112)
赤池 孝章 熊本大学, 医学部, 助教授 (20231798)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥4,300,000 (Direct Cost: ¥4,300,000)
Fiscal Year 1996: ¥4,300,000 (Direct Cost: ¥4,300,000)
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Keywords | EPR効果 / 血管透過性亢進 / DDS / 高分子薬物 / 固型腫瘍 / 一酸化窒素 / ブラジキニン / プラスタグランディン |
Research Abstract |
腫瘍血管においては血管透過性が亢進し、我々の提唱するEPR(enhanced permeability and reteention)効果の結果として、腫瘍局所に高分子制癌剤を有効にデリバーすることが可能である。今回は特に血管透過性亢進作用を発現する生体内メディエーターに焦点をあて、ブラジキニン(BK)、プロスタグランナディン(PG)、nitric oxide(NO)、等が血管透過性(高分子物質の腫瘍集積性)に与える影響について、それらメディエーターの合成酵素阻害剤、分解酵素阻害剤等を用いたin vivo実験系を行い検討を加えた。BKのアンタゴニストであるHOE 140、PG合成酵素阻害剤であるインドメタシンは、それぞれ血管透過性を減弱させ、BK分解酵素阻害剤であるtemocaprilは血管透過性を増強させた。これらの結果からBKおよびPGの生体内濃度を変化させることで有効に高分子制癌剤の腫瘍局所へのデータティング能を強化させるとが示唆された。また高分子物質の投与後早期のEPR効果を検討する目的で、水溶性ポリマーの分子量には依存せず、分子量20K以下のポリマーは速やかに腎排泄されるため、血中、腫瘍内濃度が時間と共に腫瘍集積性の急激な低下が生じるのに対し、分子量50K以上のポリマーや緩やかに腎排泄されるため、血中でも安定に存在し、回収系の不全な腫瘍組織では時間と共に腫瘍集積性が増加し、EPR効果(論文投稿準備中)が認められることが明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(10 results)