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ヒトがん細胞のアポトーシスを誘発する新規オピオイド受容体の分子生物学的研究

Research Project

Project/Area Number 08266257
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas

Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionNagasaki University

Principal Investigator

植田 弘師  長崎大学, 薬学部, 教授 (00145674)

Project Period (FY) 1996
Project Status Completed (Fiscal Year 1996)
Budget Amount *help
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Keywordsがん細胞 / アポトーシス / オピオイド / ノシセプチン
Research Abstract

本研究では、オピオイドの抗がん活性作用の有無を探るべく、各種ヒトがん細胞(肺がん細胞由来のA549およびN417、乳がん細胞由来のMCF-7、胃がん細胞由来のKATO III)における麻薬および非麻薬性の中枢作用型鎮痛薬(モルヒネ、DHM、ブプレノルフィンおよびブトルファノール)の生存活性および細胞の形態変化に対する影響を検討した。さらに、近年、オピオイドペプチドと類似した配列を持ちながら、逆に痛覚過敏反応を引き起こすものとして注目されているノシセプチンのがん細胞に対する影響についても作用解析を行なった。
還元指示薬アラマブルーを用いて評価した細胞の生存活性は、0.1mMのDHMあるいはブトルファノールの適用によって、薬物未処理の細胞に比し、MCF-7においては有意に抑制され、他の細胞においても抑制の傾向がみられた。さらに、同濃度のブプレノルフィンはKATO IIIを除く、すべての細胞の成長を著しく抑制した。なお、モルヒネはいずれの細胞に対する生存活性にも顕著な影響を及ぼさなかった。また、PI染色後、共焦点レーザー顕微鏡を用いた細胞の形態変化の観察において、DHMはN417細胞に対して核の断片化および凝縮を主徴とするアポトーシスの形態をとる細胞変化を誘発した。一方、ノシセプチンは、A549細胞においてオピオイドとは逆にがん細胞増殖促進作用を示した。
以上、今回用いたオピオイド化合物が、鎮痛作用を発現する機構とは異なると思われる機構を介してアポトーシス誘発性のがん細胞成長抑制作用を示したことは、新たな観点に基ずいたがん治療薬開発のための基礎として有用であると考えられる。さらに、内在性のオピオイド関連ペプチドが、がんの発現・形態維持に重要な役割を果たしている可能性も示唆された。

Report

(1 results)
  • 1996 Annual Research Report

URL: 

Published: 1996-04-01   Modified: 2016-04-21  

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