Project/Area Number |
08268220
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
川野 誠子 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教授 (00177718)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平岡 昌和 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (80014281)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | クロライドチャネル / 筋小胞体 / ATP通過 / CFTR / 人工脂質膜 / 電気生理学 |
Research Abstract |
本研究は細胞内オルガネラである筋小胞体に存在するクロライドチャネル(SR-CIチャネル)の機能調節機構と構造解明を目的とする。今迄の検討の結果SR-CIチャネルはcyclic AMP依存性燐酸化により活性化される事、その電気生理学的特性(イオン透過性、Ca^<2+> 非依存性、電位非依存性等)が気管上皮に発現しているcystic fibrosis transmembrane regulator(CFTR)と類似している事を明らかとなった。またCFTR抗体を用いたウェスタンブロットの結果、SR-CIチャネルは構造的にもN末端及びRドメインがCFTRと類似していることが判明し、ATP駆動型トランスポータータイプのチャネルであると推測された。ATP駆動型トランスポータータイプのクロライドチャネルに関してはATP通過機能の有無が最近論争の的となっているが未だ決着がついていない。我々のSR-CIチャネルのATP通過機能の検討では、人工脂質二重膜に再構成したチャネルは陰イオンを全てtris ATPやNa_2ATP,K_2ATP(83mM又は200mM)に置換した場合もチャネルの開口が保持されていた。これらの条件下でのコンダクタンスや、逆転電位の変化より,SR-CIチャネルはATPを通過させることが判明した。以上の結果は小胞体のcyclic AMP依存性燐酸化によって活性化されるクロライドチャネルは、アニオン以外の物質であるATPを通過させ得ることが明らかとなり、その生理機能として細胞内物質や代謝産物の輸送に寄与していることが推測された。
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